- 2016年3月6日
先日、Twitterでリツイートした内容ですが、「目標はできるだけ高く」という主張に賛成です。
理由も合点のいくものでした。
具体的には「100点満点を目指しなさい」「80点以上を目指しなさい」というのでは、前者が良いと書かれていました。
80点で良いとなると、学習の質が下がってしまうというような論理です。
さすがに6年生の入試直前時期になれば、合格最低点をまずクリアしてとなりますが、6年生の夏くらいまでは満点を目指すべきだと思います。
例えばサピックスの生徒さんをスカイプ指導で教えるとき、たいてい授業で扱わなかったレベルまで扱います。
授業でA~Cを使ったとすると、スカイプ指導ではD、状況によってはEまで教えます。
授業でCまでしか扱っていないなら、Cまでやれば十分とはなりません。
どうしてかと申しますと、学力を上げたいからです。
そして、1対1でやっていくと、案外そういったエリアに入っても問題ないと実感できるからです。
想像しやすいと思いますが、理解出来たらその上に、また理解出来たらその上に、というようにやっていくと、自然とレベルの高いところまで行きます。
ここまでで十分という制止の意思がなければ、必然的に難しい問題を扱うことになります。
それが学力を上げるために必要だと思っています。
塾の集団授業では、時間の制約や、情報を与えすぎると理解不足になることや、復習のときに出来なくてクレーム&質問が殺到すると困ることから、ほどほどのレベルで抑えています。
私は塾講師時代も比較的難しい問題まで突入しました。
まわりの同僚からは「突進タイプ」だと思われていたかもしれません。
先輩講師からは「大人になれ!」と思われていたかもしれません。
「質問が多いのは、難しい問題をやりすぎだから」と、上司に苦言を呈されたこともあるくらいです。
授業をスマートにそつなく運営するとしたら、ほどほどのレベルまでにした方が無難です。
しかし、前述しましたように、個々の生徒さんと向き合いますと、もっと上のレベルまでやるべきだと思うことが多いです。
目安としましては、クラスになんとか食らいついているという場合は、授業で扱うレベルまでで十分ですが、「中堅」、あるいは「中の上」、そしてもちろん「上位者」はもっと難しい問題を扱えると思います。
解き方が分からないときは、解き方を覚えても意味がありません。
解説を読んで、「そうなんだ!」と感じるだけで十分です。
しばらくたって、再度解き、そこでできれば力がついたことになり、できなくても、また解説を読んで「そうなんだ!」と感じれば良いと思います。
フローチャートみたいな感覚です。
できたら進む、できなければここに戻るというように淡々とドライに進めていきます。
出来なければいけないというプレッシャーはない方が良いですが、出来るようになりたいという思いは強い方が良いと思います。
難しい問題を解くためには、1対1で教えてくれる家庭教師か、保護者様が教えるか、良い解説が欠かせません。
良い解説とは、式よりも簡潔に言葉で書かれているものだと思います。
レベルが高くなるほど、式や図を見ても、意味不明になりがちだからです。
また、難しすぎる問題は効果がないどころか逆効果ですので、レベルの整った問題集か、問題を与える人が厳選する必要があります。
上位クラスや上位の生徒さんほど、授業プラスアルファの学習を探して行っています。
出来るからプラスアルファができるとは言いきれません。
学力別クラスに分かれている以上、どのクラスにも上位の生徒さんがいるはずです。
クラス内で中堅以上は授業プラスアルファができると考えると、どのクラスでも、半数以上ができることになります。
普段は謙遜をして「授業だけで精一杯」というように言っている方が、実は…というパターンは案外多いのではないでしょうか。
学力を伸ばしていくためには100点を目指すのは当然というように、授業よりも難しい問題をやるのは当然という意識で過ごしていくといいと思います。