- 2018年6月8日
12月といえば、3期制の学校では、そろそろ2学期も終わりということで、まだ中盤から後半にかけてといったところですが、中学受験業界ではまもなく学年が切り替わる時期という印象だと思います。
始めと終わりが肝心といわれることがありますが、私はそうは思わないのですが、人間、気持ちが前向きに高ぶっているときにいろいろと変わるものです。
その意味では、いま否定したばかりですが、始めと終わりが肝心という言葉は、まさにその通りかもしれません。
これからの2ヶ月間を充実させることにより、気持ち良く新学年を迎えることが大切です。
各学年ごとに書いてまいります。
3〜5年生向けで、6年生はそんなことを言っている時期ではありませんので、今回は割愛いたします。
3年生
最近3年生についてのブログを書くことが多かったので、それと重複する箇所もありますが、ご了承願います。
マンネリとブレないという言葉は同意なのでしょうか。
片や貶し言葉で、片や褒め言葉のような気がしますが、日本語は難しいです。
新4年生の授業をやりますと、理解力に大きな差があります。
聴いて理解してくれる子から、そもそも聞く姿勢というものがない子までいます。
「授業というものは、先生の話を聴きに来ているものだよ」という言葉を毎年10回以上は言っていた記憶があります。
3年生から通塾していた子も含め、授業を聞いて理解するのが難しいという経験が少ないのが、新4年生の特徴です。
もっと大胆に言うと、授業は聴かなくても理解できるので、聴く必要がないものという意識かもしれません。
中学受験の勉強はそれほど甘くはありません。
聴かないと理解はできないし、次に進むとさらに苦しくなります。
そのような環境が初めてになるので、カルチャーショックを起こしているのかもしれません。
そうならないためには、予習が一番です。
計算、計算とこれまで書いてきましたが、計算・書き出しから、この時期は予習も加えるといいと思います。
先取り学習という意味ではなく、スムーズに新4年生の授業に入ることが目的となります。
4年生の1学期の内容だけでも、当教材の対話式算数の単品で先取り学習しておくと、より効果的だと思います。
暗算も2カ月もあれば、かなり上達します。
まだやっていない方は、ぜひ、すぐに始めることをお勧めします。
暗算が得意だと、授業について行きやすいという利点があります。
4年生
1年間の総復習をしたい気持ちに駆られますが、大抵の場合は、満遍なくやっても満遍なく身につかず、効果は大きくありません。
最近、いろいろ相談を受けまして、やはり、奥深く学んでいかないと、身につきにくいなという印象です。
効果的な単元に絞って、可能な限り、奥深く学習した方が身につきます。
算数が得意なら場合の数、苦手なら図形に絞って得意単元にしましょう。
その他の単元は、あとでどうにでもできるものと言ってもいいと思います。
5年生
一般的なご提案としまして、割合と比→いろいろな割合→平面図形と比→速さと比→立体図形となります。
矢印は、それが問題なければ、次に進むという意味です。
全部やるという意味ではありません。
いろいろな割合とは、食塩水、損益算、仕事算のことです。
ほとんどの塾では比を学習していると思いますが、比を活用して文章題を解くことにまだ不慣れな生徒さんが多いと思います。
何かは書くけど、イメージできずに途中で止まってしまう(フリーズ状態)
これが不慣れな顕著な例です。
そういう場合は、何はともあれ、割合と比です。
野球選手のピッチングフォームやバッティングフォーム変更のように、通用しないのであれば、大胆に解き方変更をした方がいいと思います。
「その解き方じゃ、応用問題に通用しないよ」
さすがに、スカイプ指導の初回にはこういう言い方はしていませんが、少々慣れてきたころには、よくいうセリフです。
サピックスはこの時期、範囲の決まっていないテストをしますが、その対策はほぼないと言えます。
しかし、対策に何か勉強をしたいという積極的な気持ちがありましたら、それを生かさない手はありません。
上記の学習を、範囲の決まっていないテスト対策として始めていくのも良いと思います。