- 2016年12月23日
11日に書いたブログ「通塾日数は週何日がベスト?」のときに、後編を書くかどうかは、にほんブログ村のポイントを見てからという旨を書きましたが、6位まで再浮上しておりましたので後編を書くことにしました。
クリックしてくださった方、まことにありがとうございます。
期待に応えられるブログになるかどうか自信はありませんが、論理的に書いていきたいと思います。
前編で、4年生は週3日がベストだけど、大手塾はこぞって週2日なので、週2日でもOK。
5年生は家庭学習を充実させれば週3~5の範囲なら通塾回数はあまりこだわらなくて良いという結論でした。
後編は6年生の通塾日数です。
夏休みより前の前期と、夏休みより後の後期に分けたいと思います。
前期は週3~5で、後期は週4~6で、塾によって4・5年生のときよりも特徴の違いがあります。
6年生になると、各塾はお稽古事と受験勉強の両立は考えていません。
ダメとまでは言わないと思いますが、「1週間のスケジュールが窮屈になった」と相談したら、お稽古事を止めた方が良いと言われると思います。
そういう視点で考えると、「通塾日数は○日、家で学習するのは△日」で、○+△=7日でと考えると良いと思います。
私が現役講師のころは週5でした(前職に入社して間もない頃は、6年後期は週6でした)。
私は選択講座を受講して週5で過ごすべきという方針で、受講率は90%近くに行ってたと思います。
塾でどの曜日に何をやるかを工夫して決めて、家での学習をご提案し、いかに週5がベストなのかを伝えたからです。
でも、どの塾でも週5が良いかとなると、そうではありません。
塾や講師側の工夫が足りなければ、週5の価値はないどころか、週5になることでマイナスになります。
申し訳ありませんが、ここでひとつ辛辣なことを書きたいと思います。
塾は様々なニーズに応えられるように、基本は週3などにして、あとは選択講座で週5くらいになるようにしています。
講師は選択講座を取った方が良いと本気で思っていますので、当然、勧めます。
そのとき、上位クラスの生徒さんの取得率と下位クラスの生徒さんの取得率は明らかに異なります。
上位クラスの生徒さんの方が高くなります。
選択講座を取るから上位クラス、取らないから下位クラスということではありません。
有効かそうでないかを1つ1つしっかり判断しているかどうかだと思います。
例えば、保護者様に、取得率はどれくらいですか?と聞かれたとします。
「A:8割です」「B:5割です」「C:2割です」のいずれかを答えました。
Aの場合は、みんな取っているなら、うちも取ろうかとなることが多いです。
Bの場合は検討してみますの後、やっぱり取らないということが多いです。
Cの場合は笑って終わりということが多いです。
いまのA~Cは有効かそうでないかをしっかり判断しているわけではありません。
このような判断の仕方をする人が多いか少ないかが上位クラスと下位クラスの差だと思います。
かなり脱線してしまいましたが、私の考える通塾日数のベストを書きます。
自分が担当ならというのは抜きにして、一般的な塾で考えます。
まず6年生前期です。
6年生は、他の学年以上にアウトプットが大切です。
解いて正解にするという行動です。
塾の中で各種小テストが行われているとしたら、そのテストで高得点が取れていたら、その時間で充分アウトプットができています。
高得点でなければ、アウトプットはできていないと言っていいでしょう。
塾でアウトプットができているのならば通塾日数はある程度多くて良いですが、そうでないならば「2日行ったら1日は家、週末の日曜日は家でじっくり」
という体制が良いと思います。
つまり週4です。そして日曜日は家で演習にあてるため、通塾は「火水金土」が良いと思います。
土曜日は学校行事が多いと思いますので、じっくり取り組めるのは日曜日だと思います。
平日の2日は家で塾の復習に専念し、日曜日は家で塾の学習とは別に課題を見つけて取り組むというスタイルです。
現在の授業の復習も当然大切ですし、いままでの弱点分野のやり直し、得意分野の強化、入試を見据えて対策と考えると、日曜日を含めて週3日の家庭学習が必要だと思います。
それが足りずに伸びていないという生徒さんはとても多いと思います。
だからといって現在の塾を退塾というわけにはいきませんので、通塾日数の中で、現在の復習と、課題を見つけて取り組む学習をともにできるようなスタイルを工夫してつくると良いと思います。
オプション講座が日曜日にある塾がありますが、私は前期の間は日曜日は家で頑張った方が良いという考えです。
こういう学習を家でやりたかったんだと思えるものが日曜日の講座にあるのならば利用した方が良いですが、日曜日の講座ありきではよくないと思います。
また、6年の前期から塾で志望校の対策の授業は必要ありません。
出題傾向の問題をやっていると思いますが、出題傾向は保護者様でも分かるわけですので、単元や難度をもっとピンポイントにやった方が効果があります。
ホテルのディナーバイキングのステーキよりも、肉屋で綺麗なさしが入ったステーキ肉を買って家で焼いて食べた方が美味しいです(超一流ホテルは分かりませんが)。
また、塾の授業中はどういうパターンで進んでいるかを把握することも大切です。
- 演習時間が多く解説を省く(こんな野蛮なことはサピックスくらいしかできないと思いますが)
- 演習時間が短く解説中心
- 演習時間も多く解説時間も取るから授業時間が長い
大まかにこの3タイプだと思います。
解説を省かれるのは、優秀なお子様向けです。
演習時間を取っていない塾なら、どんなに優秀なお子様でもアウトプットできません。
演習時間が長くても、その時間を有効に使わなくては全く意味がありません。
こう書くとお分かりだと思いますが、「塾にお任せで万事上手く行く」とは限りません。
家での学習が思っている以上に重要になります。
では、6年後期です。
この時期は日曜日は各塾で志望校対策の講座があると思います。
ですが、やはり家でのアウトプットは大切です。
そして、この時期は、学力的にいままでよりも家で問題を解くことができ、解説を理解することもできますので、家での学習も充実します。
過去問演習は楽しいという面も家での学習を充実させる要因の1つです。
アウトプットを充実させるには、塾はMAX週4に抑えるべきだと思います。
日曜日は塾がある以上は、できれば土曜日は空けておきたいです。
土曜日に家でやりたい学習をやるべきです。
過去問も土曜日です。
塾としては、土日は授業時間が長く取れたり、他塾に行かれることを恐れ、土日は拘束したくなるかもしれませんが、あえて土曜日は講座を取らないというのも1つの作戦です。
週2日は塾の復習に専念し、週1日は能動的に、自分にとって必要なことを学習する日にあてるという考え方は6年生の前期も後期も共通な考え方です。
土曜日も魅力的な講座があり、日曜日も魅力的な講座があると思われる場合もありますが、その魅力的な講座がすべて血となり肉となっているわけではないということを考えれば、良い決断ができるかもしれません。
スカイプ指導で優秀なお子様をみましても、塾のこういうところがこの子の学力の伸びをスポイルしているなと感じることがあります。
塾によっては、4・5年生のときに、授業時間と同じくらいの時間の復習をすべきと言われることがあります。
それを実行しようとすると、6年後期は時間が足りません。
だから通塾日数4日、家での復習3日が理想というわけではありません。
基本姿勢は「塾の復習はゼロにする」とします。
しかし、苦手単元はそういうわけにはいきません。
志望校対策の授業になると、1回の授業でいろいろ単元が登場します。
必ず苦手単元が出てくると思います。
だから仕方なく、週2日は塾の復習に割かなければならないというわけです。
過去問を平日にやることもお勧めしません(振替休日などのイレギュラーな場合は除く)。
月並みな言葉で締めたいと思います。
1週間7日というのは誰にも与えられている条件です。
通塾するというのはその条件の1日を費やしていることになります。
その費やしている日が本当に必要かどうか、お子様にとって不足していることがないかを検討して、与えられた7日間を充実させることが大切だと思います。