東大教授の講演を聴いて中学受験に生かせること

昨日、テレビでもお馴染みの東大教授の池谷裕二氏の講演を聴きに行ってきました。

脳についての話です。

受験勉強と脳の関係は切っても切れない関係ですので、中学受験に何か役に立つ話はないかと期待していました。

 

話はほとんど中学受験とは関係が無かったのですが、脳というものがどういうものか少し理解できた気がします。

本当は何歳くらいまでに形成されるとか、遺伝とか、好奇心の話も聴けると良かったのですが、その手の話はありませんでした。

ラストの質疑応答で、そのようなことを質問しようかと思いましたが、他の参加者から「ボケない方法は?」というような質問が多く、時間切れになってしまいました。

高齢化社会を目の当たりにしました。

 

池谷氏が言っていたのは、人間の脳はとても優秀で、それをほとんど活かしていないということです。

例え話で出てきたのは、人間の脳はF1のマシンで、でも、そのマシンでコンビニに買い物に行っているくらいの使い方しかしていないそうです。

どうしてそういう使い方しかしていないかというと、そこに行く地図しか持っていないからだそうです。

 

また、くり返し力説していたのは、脳で何かを感じ取るわけではなくて、目や手などで得られた感覚を信号にして脳に送っているだけということです。

質疑応答の中で、なにかの質問のときに、「所詮、脳の働きはこんなものだからどうでもいいと思う」というようなことを言っていました。

受験生の保護者は「脳を鍛える」ということに意識が向いていると思いますが、脳科学者は実はそこまで脳を絶対的存在に思っていないような気がします。

というよりも、脳はもともと優れているので、鍛えるという言葉がふさわしくないのかもしれません。

 

人間は「脳の力をほんのわずかしか使っていない」、「目や手で得られたものを信号として脳に送っている」ということに、勉強に役立つヒントがあるような気がしました。

学力が伸びないということは、頭脳が足りないのではなく、脳にあまり信号を送っていないのではと考えることができます。

脳にはF1のマシンのような優れたエンジン、シャーシがあるのに、それを生かしていないのならば、どうすれば生かすことができるかと考えた方がいいと思います。

さらに凄いエンジンを積む必要がないわけです。

 

簡単に具体的に書きますと、目、耳、口、手を使って脳にたくさんの信号を届けることが大切だと思います。

理科ならば鼻や舌も必要ですが、算数ならば目、耳、口、手で十分です。

よく、陶芸や裁縫など、細かい手作業をしている人はボケないと言われますが、それに関係があるのかもしれません。

 

また、池谷氏の話では、見ているだけではあまり脳に信号を送っていないようです。

自分の手でつかみ取ろうとしたときにようやく脳に信号を送るらしいです。

赤ちゃんが寝返りを打って自分の意思で動いて、初めて脳に信号が行くそうです。

 

しっかり見て学ぶときは、儀式のように瞬きするとか眼鏡の位置を変えるとかという「いまから見るぞ」という仕草をした方が良いかもしれません。

耳で聞くのは、塾に行かずとも家で親と勉強の会話をすれば耳からも入ってきます。

塾で聴くときも儀式のように必ず話し手の人をしっかり見ながら聞くという習慣をつけた方が良いかもしれません。

口は分かったことを自分で言葉にしたり、親に説明したりすることで、とても良い信号を脳に送るのではないでしょうか。

手は、文字を書く、図を描く、表を書くなどの筆記用具を使ったものから、立体をさわるとか、折り紙を折るとか、紙から立体をつくるとかの作業もあります。

何が効果があるかはなんとも言えませんが、目、耳、口、手をフルに使うことを意識するといいと思います。

そういえば、私はかけ算の筆算を計算するとき、子供の頃は必ず指を使っていました。

書く作業はいくらでもしていますので、たまには指で数える作業も良いのかもしれません。

 

1つ面白いことを言っていたのですが、遠近法で、遠くの道が細くなりますが、目では本当はそれは三角形にしか見えていないようです。

でも、脳では遠くの道が細くなっているように感じるのは、経験によるからだそうです。

遠くて小さく見えていたものが、近づくことにより大きくなることを体験すると「遠いものは小さい」と記憶に残り、それが遠近法のもとになるそうです。

 

塾講師は算数が得意ですが、最初から得意でなんでも解けるわけではありません。

生徒さんに説明するためには、自ら教えられるくらいしっかり身につけて、分かりやすく伝えられるように工夫し、実際に声を出して授業で説明すると、自らの理解も深まり、算数が得意になっていきます。

1番のポイントは、実際に声を出して授業で説明することだと思います。

これに異論のある塾講師はいないと思います。

声を発するときに、脳に良い信号が行っていると考えるのが正しいと思います。

 

できるだけ「触る」、「書く」、そして「学習内容を話す」

触るときは無意識ではなく、書くときも単純に写すのではなく、学習内容を話すときは書物を読み上げるのではなく、

それぞれ頭を使って工夫して自己流となるような行動をすると良いと思います。

 

できれば、保護者様は学習内容を話すお子様に対して、さらに一歩進んだことを聞いてみると良いと思います。

「聴く」という要素も加わります。

思考しながらの深い会話になり、脳に良い信号を送ると思います。

その一歩進んだことを言えるかどうかが、もしかして遺伝といわれているものの一部なのかもしれません。

中学受験の算数を経験していなくても大丈夫です。

対話式算数を事前に目を通してくだされば、そういう会話ができると思います。

このような行動によって「脳が鍛えられる」のではなく、「センサーが鍛えられ」、良い信号が脳に届くようになると思います。

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