長期「場合の数」入門編
「4年生のうちに、何をしておけばいいのか」
中学受験の算数について調べていくと、多くの保護者の方が一度はこの問いに突き当たります。本当に塾に行った方がいいのか、それとも他の選択肢があるのか——
受験算数OSの考えは、はっきりしています。本格的な受験算数のカリキュラムは、5年生から始めるのがちょうどいい。多くのお子さんにとって、それが最も効果が高いスタートだと考えています。
ただし、これは「4年生の間は何もしなくていい」という意味ではありません。控えたほうがいいのは、カリキュラムの先取りであって、4年生には4年生にふさわしい、やっておくと後で効いてくる学習があります。その一つが、この「場合の数」です。
なぜ、4年生で「場合の数」なのか
5年生からのカリキュラムを、スムーズに、そして深く進めていくためには、その前に育てておきたい土台があります。受験算数OSでは、4年生のうちに取り組む価値が高いものとして、「場合の数」と「平面図形(面積と角度)」、そして答えにたどり着くための作戦を立て、論理的に解いていく思考系の問題を挙げています。
なかでも「場合の数」は、早く始めるほど、そしてじっくり時間をかけるほど効いてくる分野です。解き方を覚えて当てはめる単元ではなく、目の前の問題をどう整理し、どう数え上げていくかを、自分の頭と手で組み立てていく分野だからです。だからこそ、急いで詰め込むのには向かず、長く付き合って育てるのに向いています。
育てたいのは、四つの土台
この教材が目指しているのは、次の4つの力を、地道に、確かに育てることです。
- ならべる
- 場合分けする
- 書き出す
- 数える
派手な解法テクニックではありません。けれど、この4つは、5年生以降の難しい問題で、土台として使われ続けます。場合の数を通してこの手の動かし方が身についている子は、その後に学ぶ単元の飲み込みが、自然と違ってきます。
この教材が生まれた場所
この教材は、机の上だけで設計したものではありません。
以前、難関校を目指す進学塾で指導していた頃、4年生を対象に「場合の数」と「平面図形」を一年間かけて継続する選択授業がありました。先取りで単元を詰め込むのではなく、この二分野をじっくり続ける——そのクラスで子どもたちが見せた手応えが、この教材の出発点になっています。
あのとき教室で積み上がっていったものを、ご家庭でも再現したい。その思いで、内容と分量を組み直したのが「長期『場合の数』入門編」です。
教材の中身
1回10問、全20回、合わせて200問。一回分がちょうど一区切りになるよう構成しているので、ご家庭の学習リズムに組み込みやすくなっています。
週に1回のペースで取り組めば、20週間でひと通り終えられる分量です。
いきなりご購入いただかなくても大丈夫です。まずは何問か、お子さんと一緒に解いてみてください。手応えと雰囲気が、いちばんよく伝わると思います。
※第10回の全問題と全解説です
ご家庭での使い方
おすすめしているのは、「一度終えて、終わり」ではなく、間をあけながら何度か繰り返す進め方です。たとえば週2回のペースで10週間取り組み終わらせ、5週間ほど間をあける。そしてまた取り組む——というように、休みを挟みながら周回していくと、定着の度合いが変わってきます。
繰り返すかどうかの目安も、はっきりお伝えしておきます。正答率が9割ほどで、本人が「簡単すぎる」と感じているなら、無理に繰り返す必要はありません。次のステップへ進んだほうがいいでしょう。逆に、正答率が8割を下回るうちは、同じ問題をもう一周したほうが、学習効果は高くなります。繰り返すこと自体が目的ではなく、お子さんの今の状態に合わせて選んでいただくのが一番です。
場合の数は、論理を一つずつ積み上げていく分野です。そのため、書き出した過程や考え方をAIに確認させながら進める、といった使い方とも相性がよいのも特徴です。
保護者の方が、つきっきりで教え込む必要はありません。お子さんが手を動かし、書き出し、数えた跡が、そのまま学習の記録として残る——そういう教材を目指しています。
先取りではなく、土台を
中学受験の準備というと、どうしても「どれだけ早く、どれだけ多くの単元を進められたか」に目が向きがちです。受験算数OSが大切にしているのは、そことは少し違うところにあります。
問題を解いたあとに、どこに注目し、何を書いたかが手元に残ること。「書いたら解けた」「ここに気づけたから解けた」という経験が積み上がっていくこと。場合の数を一年かけてじっくり育てる時間は、その積み重ねにそのまま使えます。5年生からの学習を、より確かなものにするための土台づくりです。
対象
主に小学4年生(小3〜小6まで対応)
中心に想定しているのは小4のお子さんですが、対象はそれに限りません。早めに場合の数の土台を作っておきたい小3の先取りにも、また、6年生になってから場合の数をもう一度、1から固め直したいという場合にも使える内容です。学年そのものよりも、「これから場合の数の土台を作りたい」という段階に合う一冊だとお考えください。
価格
長期「場合の数」入門編 9900円(税込)
1回10問、全20回、合わせて200問
小3教材三部作に取り組んでこられた方には、継続価格 7700円(税込)でご用意しています。小3で書く力・読む力・少し考える力を育て、その土台の上に場合の数を始める——という順番で進めてくださる方へのご案内です。
5年生からの本格カリキュラムに向けて、4年生のうちにやっておく価値のある一冊です。まずは中身を確かめていただいてから、お子さんに合いそうかどうか、ご判断ください。
長期「場合の数」標準編
偏差値60前後の学校まで、これで届く
入門編で育てたのは、「ならべる・場合分けする・書き出す・数える」という、場合の数の土台でした。1回10問×全20回、繰り返して取り組んでいれば相当な問題数を、自分の手を動かしながらこなしてきたことになります。
その積み重ねがある子は、場合の数に対して、もう「どこから手をつけていいか分からない」という段階を抜けています。標準編は、その土台の上に立つ子のために用意した、次の一冊です。
※第10回の全問題と全解説です
何が変わるのか――「選ぶ」が入ってくる
標準編で最も大きな変化は、「選ぶ」、つまり組み合わせ(コンビネーション)が登場することです。
ここが入ってくると、扱える問題の幅が一気に広がります。並べ方を数えるだけだった世界に、「いくつかの中からどれを選ぶか」という考え方が加わり、問題の景色が変わってきます。そのぶん難度も上がり、どこで場合を分けるかを見極める「場合分けのセンス」が、いよいよ問われるようになります。
さらに、ひとつずつ書き出して数えるだけでなく、計算で数える、和に分解して考えるといった、一段レベルの高い扱い方にも踏み込みます。入門編で手を動かして体に入れた感覚があるからこそ、こうした方法が「ただの公式」ではなく、納得して使えるものになっていきます。
なぜ、入門編からの順番が効くのか
標準編のレベルは、入門編をやり込んだ子にとって、無理なく手の届くところに設定しています。逆に言えば、入門編を通っていない子がいきなりこのレベルに入るのは、正直に申し上げて、かなり厳しいと思います。
入門編で土台を固め、標準編で「選ぶ」と難度の高い数え方を積む。この二段構えは、レベルの上がり方が自然につながるように作っています。だからこそ、まずは入門編から、という順番をおすすめしています。
この標準編で、どこまで届くか
ひとつの目安として、四谷大塚偏差値で60ほどの学校までであれば、場合の数はこの標準編で十分に対応できる範囲だと考えています。
中学受験の準備というと、つい「もっと難しいものを、もっと早く」と思いがちですが、入門編と標準編をきちんと積み上げた子は、場合の数という分野で、すでにかなりの力を蓄えています。先を急ぐより、この二冊をやり切ることのほうが、結果的に確かな力になります。
いつ、入門編から標準編へ進むか
進むタイミングの目安も、はっきりお伝えしておきます。
入門編の正答率が9割を超え、本人が「簡単すぎる」「もの足りない」と感じ始めたら、それが標準編へ進むサインです。逆に、まだ8割を下回るようなら、標準編に急ぐより、入門編をもう一周したほうが力になります。背伸びではなく、土台が固まってから一段上がる――この順番が、いちばん効きます。
ご家庭での使い方
進め方の考え方は、入門編と同じです。一度終えて終わりにするより、間をあけながら繰り返すほうが、定着の度合いが変わってきます。
標準編は論理を一段深く積み上げる分野なので、書き出した過程や考え方をAIに確認させながら進める、といった使い方とも相性のよい教材です。保護者の方がつきっきりで教え込む必要はありません。お子さんが考え、書き、数えた跡が、そのまま学習の記録として残っていきます。
対象
主に小学5年生(小4〜小6まで対応)
入門編をあっさり終えられた優秀なお子さんは、小4のうちに標準編へ進むこともできます。ただ、多くのお子さんにとっては、標準編は小5での取り組みになります。学年そのものよりも、入門編で土台が固まっているかどうかが、進むかどうかの実際の目安です。
構成と価格
小4長期「場合の数」標準編 9900円
1回10問、全20回、合わせて200問
入門編に取り組んでこられた方には、継続価格 7700円でご用意しています。入門編で土台を固め、標準編で「選ぶ」と一段上の数え方へ——という順番で進めてくださる方へのご案内です。
※標準編は、入門編で土台を固めたお子さんを前提にした内容です。まだ入門編に取り組まれていない場合は、入門編から始めていただくことをおすすめします。