どうしてできたのかを考えよう

何年か前のブログは、勉強以外のネット記事を引用して、算数のブログを書いていました。

最近そういうことがありませんでしたが、今回は久しぶりに引用ブログです。

「なんで打てたのかということがちゃんと説明できる打席が増えてこないと、それは本当に打てたとは言えないと思う。いい反応をして、いい軌道が生まれたバッティングがホームランにつながる。つまり、自分が求めていきたいスイングをした時にはホームランになるんです。でも例えば、たまたまバットに当たってヒットになったものは、説明がつかないじゃないですか。そうならないようにするための努力をすることを大事にしたい」

これは野球界の宝の大谷翔平選手の2017年のインタビューでの発言です。

元記事はこちら

これを読んだ瞬間に、算数の応用力に通じる考え方だと思いました。

 

模試の直しのとき、あるいは真面目な子は普段取り組んでいる問題の直しをするときに、間違えた問題をクローズアップします。

  1. 解き直して解けたら終わり
  2. どうして解けなかったのか言葉で表す
  3. これからの改善ポイントを言葉でまとめる
  4. 類題を探して解く

 

①で終わりの子が多いと思いますが、②まで進める子、③まで進む子、④は問題によってできたりできなかったりしますが、③まで、あるいは④まで行けば、そのテストは完璧に直したと捉えそうです。

 

しかし、その先にまだ道があります。

できた問題に対するアプローチです。

一般的に、できた問題を振り返るとしたら、もっと良い書き方はあるか、もっと素早く解ける方法はあるかということに目を向けると思いますが、それで済まないところが大谷流の考え方です。

 

できた問題を見つめて、間違えた問題の②にあたる行動を正解にできた問題にもあてはめることです。

「どうしてこの問題が解けたんだろう?」

という視点です。

その理由を説明することがポイントです。

これはシンプルな典型題にはあてはまりません。

「この解き方が身についているから」の一言で終わりです。

応用問題や思考力問題についての話になります。

ちなみに、算数の得意な人は、言葉に表さなくても自問自答という形で、恐らくこういうことはやっています。

応用問題を解けると、嬉しい気持ちや達成感が湧き、「どうして自分はこれができたんだろう?」と心地良い余韻浸りながら考えることが多いと思います。

私はそうでした。

 

それがギリギリ正解から、堂々正解に変わって行きます。

どういうことかというと、「今回の問題で、こういう現象があることが分かったから、次は最初からこの現象を生かそう」と捉え、この問題をきっかけに解法の一般化(数学用語だと思います)ができるからです。

 

例えば、最近、流行の当てはめ問題で、なぜ9の倍数は各位の和が9の倍数になるかを考えていく問題が出たとします。

こんな感じの問題になると思います。

567は9の倍数ですが、567=5×ア+6×イ+7=5×ウ+6×エ+5+6+7=9×(オ×5+カ×6)+18となり、下線は必ず9の倍数になることから、5+6+7=18で、18は9の倍数だから、567は9の倍数になります。ア~カに当てはまる数を答えなさい。

というような問題です。

 

これをきっかけに9の倍数の見分け方の考え方が分かると、7の倍数で似た問題が出たときに、誘導問題で1001の存在に気がつき、7の倍数の見分け方も同じ考え方で見つけられるかな?と考え、実行していき、自力で発見できることになります。

 

9の倍数の問題で、どうしてその問題ができたんだろう?と考えて、自分の言葉で理由を語れるくらいまで行くと、よりしっかり身につき、自分の解法パターンになり、9の倍数が7の倍数になるくらいの応用にも対応できるようになります。

できなかった問題を、自分の型に落とし込んで解法パターンに組み込むのは難しいですし、合っていたとしても「正解だ!よし!」で終わってしまっては、解法パターンにならず、次に生きないと思います。

応用問題ができたときが最大のチャンスというわけです。

応用問題なので、チャンス自体がそうは多くはないと思いますので、貴重なチャンスは生かしたいです。

 

応用問題ならば、だいたいそういう学習ができると思いますが、良い思考の流れの問題でその練習をした方が効果的です。

当教材で、お勧めなのは、以下の3点です。

ご検討の程、よろしくお願いいたします。

 

 

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