対話式算数第88話:速さと比1

いよいよ速さと比です。

大手塾の「速さと比」はとても難しいと感じます。

速さが難しいとよく聞きますが、教材が難しすぎることが原因です。

最初からそんなにいろいろな種類の難問を注ぎ込まなくても、ゆくゆく追いつけるのにと思っています。

ゴールラインは同等以上にして、6年生の秋までなだらかにレベルを上げていくことを目指しました。

狙い通りになったと思います。

今回は後半は難しいですが、全般にわたり、登場する問題はすべて図をかいて、速さの比を距離の比にする問題だけですので、取り組みやすいと思います。

1回に扱う範囲を広くすると、こんがらがってマスターしていくのが大変ですが、範囲を絞って、そのかわり難しめの問題(大手塾と同等か少し上)まで扱うという方針です。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第88話:速さと比①の概要

 

88・1

横線の図をかいて、速さの比を距離の比にして書き入れれば解ける問題です。

この図が、速さの図の最もオーソドックスなものになります。

 

88・2

同時に出発して同時に止まるようにするのが、速さの図の基本です。

動いている時間を同じにして、速さの比を距離の比にできるようにしたいからです。

 

88・3

距離が等しい場合は、時間の比と速さの比は逆比になります。

時間の比から速さの比を求め、それを使って解いていきます。

逆比は機械的に解かずに、イメージをしっかり湧かせて身につけたいです。

 

88・4

今度は、88・3の逆で、速さの比から時間の比を求め、それを使って解いていく問題です。

こちらの方が出てくる頻度は低いですが、速さが2つあって、時間の和か差が分かっていたら、逆比を使うようにしましょう。

 

88・5

図をかいて、同じ時間に進む距離から、距離の比や速さの比を考えます。

解くための図のかき方を身につけることが、ここでの最重要課題です。

 

練習問題

 

番号 講評
1 速さの図をかいて、速さの比を書き入れて①を求めます。
2 速さの図をかいて、速さの比を書き入れて①を求めます。出発点や向きを正しく読み取ることが大切です。
3 B 速さの単位は変えず、距離の比として書き入れましょう。進んだ距離の差を求めてもいいですし、400mに相当する比を求めてもいいです。
4 同時に出発というように変えて、進んだ距離の差を考えます。
5 同時に止めるというように変えて、進んだ距離の差を考えます。
6 C 兄が学校に着いたときに、弟がどこにいるかを調べます。
7 A 時間の比の逆比を速さの比として、実際の速さを求めます。
8 時間の比の逆比を速さの比として、それを距離の比にします。
9 B 時間の比の逆比を速さの比として、それを距離の比にします。進んだ距離の差か、80mに相当する比を考えます。
10 A 速さの比の逆比を時間の比として、時間の和から、実際の時間を求めます。
11 B 速さの比の逆比を時間の比として、時間の差から、実際の時間を求めます。定番の問題です。
12 B 11番の類題です。出発時間と距離を求めます。
13 B AとBとCの距離の連比を求め、BとCの距離の比からCの進んだ距離か、BとCの差を求めます。
14 C 田中さんと山田さんの距離の比を求め、山田さんと森さんの距離の比を求め、3人の距離の連比を求めます。
15 D 図をかいて、BとCの距離の比から速さの比を求めます。そして、全体の距離を求め、AとBの速さの比を求めます。手順が多く難しいですが、よく出る問題です。

※「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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