対話式算数第75話:相似1

平面図形と比の3回目です。

相似の1回目です。

相似の条件は3つありますが、中学入試に出てくるのは2つの角が等しいのみです。

相似には、ピラミッド型と呼ばれるタイプ(ここではA型と呼んでいます)と、クロス型や砂時計型と呼ばれるタイプ(ここではX型と呼んでいます)と、直角三角形型があります。

A型が最も厄介です。

重なっているので間違いやすいです。

A型がしっかりマスターできてから、X型に進みます。

X型の問題の方が難しいですが、X型は単純なので、対応しやすいと思います。

A型でもX型でも使えるときは、X型を使うことを推奨しています。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第75話:相似①の概要

 

75・1

A型の相似です。

2つの三角形が重なっているので間違いやすいです。

すぐに辺の比を求めずに、相似比を確認してから進めることがポイントです。

 

75・2

A型の相似の図形の面積比の問題です。

2乗する!と覚えるのでは無く、底辺の比、高さの比というように公式をイメージして面積を求める感覚で解くと良いと思います。

75・1もそうですが、それ以上に相似比を意識することがポイントです。

台形に補助線をひいて、三角形と平行四辺形に分ける問題は、隙あらば公式通りに求めるという姿勢が必要です。

 

75・3

X型の相似です。

三角形の向きが異なりますが、重なっていないのでA型よりも単純です。

面積を求めるときは、相似比を使って、高さを求めます。

 

75・4

X型の相似の実戦的な問題です。

X型の三角形の相似比を使って図形全体の高さを決めるというのは、平面図形と比の解法の基本骨格です。

 

75・5

A型とX型の相似が両方入っている問題です。

相似比が分かる方から考えていきます。

相似比が分かったら、他の相似の相似比を求められるように、図に比を書き入れます。

意味の無いところに比を書き入れる人が多いですが、必要なところに比を書き入れられるように練習しましょう。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A A型の相似です。相似比を考えましょう。
2 A 8:8:4を小さくしてから、相似比を考えましょう。
3 B 向きの異なるA型の相似を使い、FGとGFを求めて、公式通りに求めます。
4 A 相似比を面積比に変えます。相似比を考えるようにしましょう。
5 A 9か所の面積比を書き入れましょう。
6 B A型の三角形と、長方形に分けます。A型の相似を利用して内部の線が分かったら、公式通りに求められます。
7 A X型の相似を利用して、高さの比を求めて、実際の高さを求めます。
8 A 横に倒れていますが、X型の相似です。相似比を使って、斜線の三角形の高さを求めます。
9 B X型の相似を利用して、全体の半分の直角三角形から、三角形をひきます。
10 B 底辺を決めてX型の相似の相似比を求めます。それを利用して、全体の高さを決めます。
11 B めもりの数で相似比を求めてしまう人が多発する問題です。底辺の長さを決めることから始めます。相似比を利用して、全体の高さを決めます。
12 C 底辺の長さを決め、X型の相似の相似比を利用して、全体の高さを決め、必要な部分の面積を求めましょう。
13 B A型とX型の相似を順に使っていく問題です。相似比が分かる方から取りかかります。
14 C 13番とは図の構造は異なりますが、これもA型とX型の相似を順に使っていきます。X型の相似の相似比を利用して三角形ABCの高さを決めますが、その難度が高めです。
15 C X型の相似から、AE:EBを求めます。EP=PFになることも身につけましょう。

「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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