対話式算数第71話:仕事算2

前回の第70話の仕事算①では、全体の仕事量や水量を最小公倍数にする問題ばかりでしたが、今回の仕事算②は、最小公倍数にする問題が1つもありません。

初めから比が分かっているか、逆比などで比を求める問題、または最小単位の仕事量を1にする問題を扱います。

第70話にくらべて、今回はマイナーな問題とも言えますが、出ないわけではないので、1つ1つ身につけて欲しいと思います。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第71話:仕事算②の概要

 

71・1

能力の比から全体の仕事量を求めます。

全体の仕事量を最小公倍数で決められない場合は、たいていは、この問題です。

 

71・2

問題によっては、最小公倍数で全体を決めにくい問題もあります。

そういう場合は、無理をせずに、誰かの能力を1にします。

固執しないで、いくつかの作戦をとっかえひっかえ試せるようにすることを目指しましょう。

 

71・3

やや高度なテーマです。

○日と□日の仕事量が等しいというところで逆比を利用します。

仕事算ではよく使う手法ですが、他の文章題でも、このような考え方を使うことがあります。

逆比で能力が分かったら、全体量を求めます。

 

71・4

のべの問題です。

意外と苦戦する人が多いです。

最小単位を1にして、全体量を求めます。

整えて式を書くと分かりやすさが増します。

 

71・5

平均に関する問題ですが、のべの時間を利用して解くので、今回学習することにしました。

ずっと同じメンバーでやっていたらと考えると、考えやすいです。

トータルの時間を求めて、本当は公平に分けると考えます。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A 能力の比を使って全体の仕事量を求めましょう。
2 A 連比で能力の比を求めましょう。そのあと全体の仕事量です。
3 A ABCで2時間とACで2時間45分を使って満水になるので、満水量を求めます。
4 B Bが30日で1/3をやったと考えると、Bは90日で仕事を完成できます。仕事全体を最小公倍数にしてもできますが、Bの能力を1にしても良いと思います
5 B ABが働いたときと、Aが働いたときに、それぞれ何日で完成できるか分かるので、最小公倍数を利用しても良いですが、Aの能力を1にしても良いと思います。
6 C 分かりにくい設定ですが、AとBが終わった分と残っている分を比で表してみましょう。
7 C Aの○日とBの●日の仕事量は等しいと考えて、逆比を使いましょう。全体の仕事量を比で求めます。
8 C Aの○時間とBの●時間の水量は等しいと考えて、逆比を使いましょう。全体の水量を比で求めます。
9 C 問題の設定を変えて、Aの○日とBの●日の仕事量は等しいという形に持っていきます。
10 A 1人が1時間でする仕事量を1として、全体の仕事量を求めます。整えて書きましょう。
11 B 900個が全体の5分の1と考えて、実際の数字を使わないようにします。
12 B 古い機械の能力を1にして、全体量を求めます。表で整えて書くと解きやすさを実感する問題です。
13 A ずっと同じメンバーがボートに乗っていたことにします。そのとき、そのメンバーの乗っていた時間の合計を求めます。
14 B テニスのダブルスは4人がコートに立ちます。ずっと4人がやっていたとして、その4人の練習時間の合計を考えましょう。
15 B 「1.5倍の時間立つ」とあるので、立っていた時間の合計を求めます。その時間を比例配分しましょう。

「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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