現5年生に速さの学習をお勧めします

6年生は入試まであとわずかになりました。

最後はどういう勉強するかについては、賛否両論がありますので、とりあえず、今回のブログでは割愛します。

 

5年生はこの1・2月は何をやればいいのでしょうか?

よく言われますのが、5年生の総復習です。

しかし、これは経験上、あまり意味がありません。

そもそも1年間でやった内容を自発的に数週間でできるわけがありません。

それは、終わらせることが目的となりがちになるからです。

上達していくためには、何かをマスターしようという姿勢が必要です。

図をかいて解こうとか、延々と図形をやろうとか、などのテーマを見つけて取り組んでこそ、効果が表れます。

 

算数教材塾・探求では、5年生の重要テーマを「割合と比」「場合の数」「平面図形と比」としています。

それが順調に進んでいる場合は、いよいよ「速さ」の学習に力を入れると良いと思います。

 

速さは解き方の種類がとても多いです。

  1. 比例
  2. 進んだ距離の和や差を考える
  3. ダイヤグラム
  4. 状況図
  5. 距離を決める
  6. 速さの三公式で解ける(比を含む)
  7. 逆比を利用する

ダブるものもありますが、ざっとあげますと、このくらいはあります。

 

短い文章の問題ならば、問題をさっと読んでどういう解き方かすぐに浮かんでこなければ、解けないでしょう。

長い文章の問題ならば、設問を無視して問題文を読みながら、ここまでの条件でこれが求められるというように、読みながら解いていくスタイルにしないと効率が良くないです。

設問が3つくらいある問題でしたら、読みながら解いていったり、正しい解法で解き進めていくと、設問を見なくても1問か2問は答えが出ているものです。

 

割合と比の文章題は条件が増えると、いきなり長文になって実戦的になり、集大成の状態でないと取り組みにくいです。

速さの場合は、比較的問題文が短めでも条件が多く、上記のように「ここまででこれが分かる」「これが分かったら次はこれが分かる」というように順序立てて進めていかないと、正答までたどり着きにくいです。

 

速さは必ず図をかくというわけではありませんが、図をかく機会が多いです。

ときどき、速さの図は「ダイヤグラムが良い」「状況図が良い」というように意見が分かれることがあります。

状況図(情景図という人もいる)とは横線の図のことで、私は、そのまま「横線の図」と呼んでいます。

 

ダイヤグラムは時間軸と距離軸のある2次元なので、時間を上手く処理できますが、次元が高いので、簡単な問題にはオーバースペックと言いますか、向いていません。

向いていない理由は、グラフが斜め線になることから、比を使いにくい、和と差が分かりにくいからです。

横線の図は、いまのと逆に、途中で速さを変えたり、休んだり、向きを何回も変えたりする問題は相性が悪い場合があります。

 

要するに適材適所で、その問題に相応しい解法を使って解くことが大切です。

例えば、池のまわりをまわる問題1つ取っても、横線の図に直した方が良い問題、図が不要な問題(距離を決めると解ける)、頑張って図にいろいろな情報を書き入れるべきの問題、時計算のような考え方をする問題など、いくつかの種類があります。

また、解法は良い方向に進んでいても、逆比が使えるのに使わなかければ、答えまでの道のりが長くなります。

 

結局のところ、たくさん練習して、経験して、こういう場合は、こういう解き方がベストかなという感覚を養うことにつきます。

 

話が元に戻りますが、上記の横線の図とダイヤグラムのどちらが良いかという問いには、私は、基本は横線の図で、手に負えない問題はダイヤグラムというようにしています。

ダイヤグラムが上位互換と思っている算数講師もいますが、解きやすさの観点でいえば上位互換とは言えません。

 

まとめになります。

新6年生で、まずまず算数が得意ならば、6年生前半は「場合の数」か、「速さ」に力を入れるのが良い作戦だと思います。

長期的な視点にたって、既に「場合の数」を十分練習してきていたら、「速さ」ときどき「立体図形」という形が良いと思います。

ここまでのブログを読んでくださりましたら、速さを勉強すれば、多岐にわたる練習になりますので、他の文章題への対応力がつくことはおわかりになると思います。

解法の作戦の立て方が上手くなり、問題文を解きながら読むというスタイルがつくれますので、文章題だけでなく、数系の問題にも影響があると思います。

 

塾についていくだけでは不安で、志望校合格のために何か行動したいという方は、当教材の小6集中速さをご検討願います。

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