対話式算数第55話:比4

比の第4回目です。

いままでの3回は「和と比」や「差と比」の問題中心でしたが、今回は比の三用法中心になります。

とは言いましても、比の三用法という言葉で捉える必要はまるでありませんので、一言も触れていません。

整数で考えていけるように、自分で適切な数字に決めるという感覚を養ってもらいたいと思っています。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第55話:比④

 

55・1

比を単価として、合計金額を求めていく問題です。

前回までと比の使い方が異なりますが、その違いを実感して欲しいです。

 

55・2

55・1の類題です。

抽象的な問題なので、単位を決めてイメージしながら解くことを勧めています。

 

55・3

対話式算数では、割合は、単価・個数・合計金額を横一列に並べて、それに当てはめていくようにすることが多いです。

計算式で解くよりも、何をいま求めているのかをイメージしやすくなります。

個数の比か、合計金額の比のどちらかに注目することも大切です

 

55・4

55・3と仕組みは同じですが、図形の問題です。

横一列に並べるのは、底辺・高さ・面積だったり、たて・横・面積だったりしますが、その項目を自力で書いていくことができれば、解法力が磨かれていると思います。

面積を公式通りに求めていい場合といけない場合があります。

図を利用して説明していますが、納得してもらえればと思っています。

 

55・5

比をそろえる問題です。

問題文に載っている比のまま使って、途中で分数などが出てきてもゴリゴリ解いていくスタイルもありますが、タイサンではスマートに整数になるように数字を工夫して決めることに価値があると考えていますので、仕込みの段階で、頑張ってもらう方針です。

比を公平に最適な数字に変えて揃えるという姿勢ができていれば、対応できると思います。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A ノートと鉛筆の値段を○数字か適当な金額で決めます。
2 A ハンバーガー1個の値段をそれぞれ○数字か適当な金額で決めます。
3 A 昨年の貯金額を○数字か適当な金額で決めます。
4 B 兄と弟の所持金を○数字か適当な金額で決めます。
5 B 4番の類題です。
6 B まず、AとBとCを連比で求めましょう。4・5番の類題ですが、3人目がいる分、少し解きにくいと思います。
7 A 単価・個数・合計金額と書いて解きましょう。
8 A 単価・個数・合計金額と書いて解きましょう。
9 B 8番と似ている問題文ですが、金額の比が書いてあるので解きにくいです。枚数が整数になるような金額に決めることをお勧めしています。
10 A 底辺・高さ・面積と書きましょう。
11 B 面積の比が書かれています。面積を決めることから始まります。
12 B 勝手に計算するとまちがえます。どういうときに計算していいか、いけないかの判断力を徐々につけて欲しいです。周りの長さが等しいので、縦と横の和を決めましょう。
13 C A社・B社の人数を、整数で計算できるように決めます。
14 C 男・女、午前・午後の2×2の表を書きます。比を揃えられるかどうかです。
15 C A・B・Cの人数を、整数で計算できるように決めます。案外、上手くいく数字になっています。

「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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