受験勉強の虐待について

私は滅多にテレビは見ませんが、今年は夜9時頃にスカイプ指導が終わることが多く、食事をしながら、21時からのNHKのニュースや、22時からのクローズアップ現代などを見るのを日課としています。

そんな真剣に見ているわけではないのですが、先日、中学受験の虐待にスポットを当てて特集していましたので、しっかり見ました。

 

簡単に概要を書きますと、お父さんの学歴が高く、子供の成績推移がお父さんの思い通りに行かず、受験勉強のフォローが尋常では無くなってしまったという話です。

結局は受験を辞め、公立中に通い、心の傷は少しずつ癒えてきたとのことでした。

 

今回はこのテーマで書いていこうと思います。

私も指導する立場ですので、生徒さんの顔を思い浮かべてみますと、言葉を選ばざるを得ませんが、できるだけ大胆に本音を書いていきたいとは思います。

 

まず、スポーツと勉強で比べてみます。

父親が野球が得意だったとして、息子に野球をやらせていたとします。

球技はセンスが必要です。

足は速いけど、球技はまるで駄目という人もいます。

我が子の球技のセンスを見ると、早々に、野球は駄目だと思うこともあると思います。

このように極端に相性が悪い場合もあれば、やや父に劣る、やや父を上回る、圧倒的に上回るなど、様々なパターンが考えられます。

スポーツという特性上、一目で、センスがどれくらいかということが分かりやすいので、早い段階で、脈ありかなしかを判断出来ると思います。

その点が悲劇を生みにくいとは思いますが、親子で喧嘩になっているご家庭もたくさんあるのではないかとも思います。

 

それに対し、勉強は、出来るのかどうか分かりにくいです。

計算が得意ならば、小学校の勉強くらい軽く出来ます。

しかし、小学校の勉強で学力を測るのは難しいです。

小学校の勉強で順調に良い成績を取り、この子は出来るなと思っていたら、通塾したら苦戦するというケースはよくあることだと思います。

逆に、いまいちだと思っている子が、突然出来るようになるケースもあります。

明らかに野球と比べてセンスの有無の判断が難しいです。

スポーツよりも、過度の期待をして追い詰めてしまうこともあると思います。

 

少し話が変わりますが、お子様の学力を相対的に上げていくことは簡単なことです。

勉強に接する時間を長く取ればいいのです。

このように書くと、「それは違う!うちの子は長時間勉強しているのに出来ない!」という声が聞こえそうですが、そんなことはありません。

バランスが悪く、○○オタクになって4科総合偏差値にはつながらない恐れはありますが、時間をかけた分、力にはなります。

これはゲームのテクニックや、アイドルのメンバーの名前を覚えたりするのと同じようなものです。

 

大事な点は、「出来ない出来ないどうしよう」「分からない…」という状態で机に向かっていましたら、それは勉強に接しているとは言えないことです。

それをカウントしていたら、上記のように、うちの子は勉強しているのに…となるかもしれません。

このような時間はどんなに長くても学力につながりません。

スカイプ指導で「算数をやろうよ。君のは計算している(数字を書いている)だけだよ」とズケズケということもありますが、これも勉強にはなりません。

その科目に興味関心があり、前向きにいろいろ考えている状態が勉強時間です。

 

つまり、勉強時間を長くしようと思っても、なかなか難しく、お子様の資質と言っても良いかもしれません。

勉強時間を長くとれないのならば、学力の上限もだいたい決まります。

その学力では中学受験をする意味が無いと判断しましたら、受験回避が良い選択だと思います。

やっていく間に上限よりも伸びるケースもありますが、それほど確率は高くないと思います。

 

私の立場としては、偏差値○○上げられますとは一切宣伝していません。

生徒さんの欠点を修正し、解き方を知らない場合は教え、その結果、能力が上がったと思う場合もありますし、あまり変わらないという場合もあります。

能力が上がっても、あまり偏差値という数字に出ない場合もありますし、能力が変わらない場合でも偏差値は良くなる場合もあります。

よくありますのが、この子ならこのくらいは当然と思っている偏差値を取り、「成績が上がりました」と言われる場合です。

指導する前は、学力が偏差値に反映されていなかったということです。

 

ちなみに能力が上がるといいますのは、「書き方が良くなる」「解くのが速くなる」「質問内容が想定内になる」「糸口を見つけられるようになる」「こちらの言うことが読め、対話がスムーズに進むようになる」と言ったところです。

極論しますと、能力が上がれば、あとは成績の上昇はお子様次第です。

自力でどれくらい勉強しているかです。

 

話がややまとまりを欠けている感がありますが、強引にまとめます。

  • 受験勉強を、ある学校に入るための準備だと考えている
  • 受験勉強をすることで能力アップを期待している

そのどちらかになると思いますが、どちらが強いかです。

前者が圧倒的に強い場合は、上手くいかない場合は早めに撤退が良いです。

撤退が遅れると虐待につながる恐れがあります。

虐待と言いますと、親が一方的に悪いという風潮になりますが、私はそうは思いません。

愛情の無い虐待は論外ですが、受験勉強の虐待は、真剣だからこそ余裕が無くなり常軌を逸した行動になっても気がつかないということだと思います。

前者の考え方が強い場合は、常に撤退を考えておく必要があるということです。

 

後者が圧倒的に強いというのはなかなか無いと思いますが、後者の要素がそれなりに大きいという場合は、まず、分かりやすい環境を整え、あとはお子様がどれだけ勉強時間を長くとれるかで、行ける学校が決まります。

勉強時間を長くとるようにすることは、親でも難しいとは思いますが、不可能ではありません。

勉強時間というのは、机に向かっている時間だけではありませんし、机に向かっていても勉強とは呼べない状態もあります。

拘束時間の長い塾と、勉強時間はあまり関係がありません。

勉強の合間に、勉強をする子かどうかです。

 

小学生の間は、勉強時間を長くとれず、成績がいまいちだった子が、中学生以降、激変する可能性もあります。

保護者としては、分かりやすい環境だけ与え、長い時間の勉強が出来るように可能な限り促すけど、それができるかどうかは、じっくり見守るしかないと思います。

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