- 2018年3月9日
時の人の藤井聡太君(君付けでいいのでしょうか?)、遂に連勝記録は終わってしまいました。
いくら人並み外れた精神力とは言え、常識を外れた騒がれ方をしたことが、メンタルに大きく影響したことは間違いないと思います。
入試においても、実力がしっかり発揮できるかどうかはメンタル面が大きいと改めて思いました。
そちらの方面のブログでも良かったですが、今回はもう少しブラックな面を書いていきたいと思います。
いま藤井聡太四段のグッズを買う人が多いようです。
SNSの影響か、いまの日本人は活動的です。
藤井君ではありませんが、私の本拠地からやや近い清水のモツカレー(ご当地B級グルメです)の店に行ったとき、その店を「ももいろクローバーZ」が紹介したらしく、そうしたらそこを「聖地」などと呼び、ファンが四国や九州からも来ているそうです。
聖地とか神とか塩とか何かと大袈裟な表現が多く、疲れてしまうことが多いですが、そのようなことはないでしょうか?
藤井聡太君のお気に入りの店も一般人が殺到していそうです。
グッズを買ったり、食事に行ったりするのは、何にあやかるのか分からないので、あまり意味のある行動だとは思いませんが、お金を使った方が経済には良いと言われますので、その意味では私も推奨しています。 時間やお金に余裕のある人は積極的に名古屋に行って欲しいと思います。
経済効果が○億円と言われるような現象なのだと思います。
藤井バブルに乗りたい企業も多いことでしょう。
もしも、藤井君が小学生当時「対話式算数」を使ってくれていたら、私も販売や取材の業務に追われ凄まじいことになっていたことでしょう(笑)
藤井聡太君の影響で、彼が昔使っていた知育グッズも品切れになったり、将棋を始める人も多いというニュースを聞きます。
これも経済を上昇させることを考えれば、どんどんお金を使ってくださいと言いたいところですが、算数のアドバイザーの立場としては、やる意味がないと言いたいです。
インターエデュで、プロ家庭教師と名乗っている人が「筑駒に合格させたいなら将棋をやるべき」とよく書いているので、家庭教師でもそういう考え方の人がいるようですが、算数の力をつけたいのならば、算数を頑張るのが最も効率が良い方法です。
将棋や囲碁などは、算数に近いところもありますが、同じではありません。
将棋でも算数力が鍛えられますが、算数の学習をした方がもっと鍛えられます。
当たり前のことっを書いているに過ぎませんが、当たり前に思えない人もいるようです。
将棋を極めたいから将棋に力を入れたいというのならば、それで良いですが、学力を高めたいから将棋に力を入れるという人を見ると、なぜ回り道をするのだろうと思います。
算数を強くしたいのか、将棋が強くなりたいのかをはっきりさせた方が良いと思います。
勉強が嫌いだから、せめて将棋をやらせてみて、興味を持ったら儲けものという考え方は、作戦としてありですが、将棋をやるといっても深読みをして強くならなければ意味がありません。
将棋に興味を示したものの深読みできずに弱くて飽きるというパターンもよくありそうです。
ちなみに私は将棋は小学生の33年生くらいから家でたまにお遊び程度で弟と戦い、ほぼ互角だったと思いますが(3つ離れてて互角というのは情けないですが)、小学5年生のときにクラブ活動で将棋を選び、そこでリーグ戦をして7勝2敗くらいの成績だったと思います。
算数が得意な人は、将棋もある程度はできるということで、将棋が算数の力を磨いたわけではありません。
「算数が得意→将棋が強い」は成り立ちます。
逆の「将棋が強い→算数が得意」も成り立ちます。
しかし、「将棋をやる→将棋が強くなる」は、「算数をやる→算数が得意になる」と同じくらいです。
だれでもそうなるわけではありません。
知育グッズについては、算数を学習することができないくらいの年令ならば使うのは良いと思いますが、藤井聡太君が使ったものが優れているわけではありません。
彼が気に入っただけです。
母の日にカーネーションの値段が高くなったり、クリスマスにケーキの値段が高くなるように、いま、そのグッズは値段を高く設定できると思いますが、値段と効果は全く比例しません。
手を動かして、想像力を働かせるものであれば何でもいいはずです。
高価な知育グッズが売れたり、将棋を始める人が多いなどというニュースを見ると、この国は大丈夫?と心配してしまいます。
藁をも掴むと言いますが、まさに藁だと思います。
算数が強くなりたいから算数の学習をしようというようにシンプルに考えて欲しいと思います。