- 2019年6月25日
いつものタイトルと雰囲気が異なっていますが、
ある家庭教師のブログでこういうタイトルが多いので、ちょっと真似をしてみました。
PV数に好影響が出るのでしょうか。
さて、「○○」に入る言葉を書きたいところですが、もう少し先に延ばします。
この2回のブログは過去問の利用の仕方について書きましたが、
お客様から、「このブログで過去問をやる意味が分かりました」という嬉しいお言葉をメールで戴きました。
こんなことを書いていいのか分かりませんが、この過去問利用ブログは、たいしてがんばって書いていません。
眠い目をこすりながら、淡々と在り来たりのことを普通に記していっただけです。
でも、振り返ってみると、どうして過去問をやるのかということをしっかり理解している人は少ないのではという気もします。
そうするとお役に立てるブログだったと言っていいのかもしれません。
「受験するから過去問を解いている」とか、「課題に出されているから過去問を解いている」
というような意識で過去問を取り組んでも効果が上がりません。
どうせやるのなら、最大限効果を発揮して欲しいと思います。
そのためにはやる理由をしっかり理解することが大切です。
私はサッカーはとても疎いのですが、
例えば、シュート練習で、キーパーやディフェンダーがプレッシャーをかけないところで何百本蹴ってもシュート力は上がらないと思います。
いわゆる決定力不足です。
キック力は上がると思いますが。
しかし、キーパーが本気で、複数のディフェンダーが詰めてきてという状況で、それをかいくぐり自分だけで決めるという覚悟でゴールに向かって攻めていけば、
20本くらいでも効果的な練習になるのではないでしょうか?
ただ蹴っているか、頭を使って蹴っているかの違いです。
水泳でも同じようなことが言えます。
普通にバタバタ泳いでいるのと、タイムを気にしてできるだけ水の抵抗を受けないように全力で泳いでいるのでは、効果はまったく違うはずです。
泳いだ本数ではありません。
これは勉強にもあてはまります。
勉強をやるというノルマがあるからやっているのと、今日中にこれを全部しっかり覚えようとして取り組んでいるのではまったく違います。
このブログではたびたび「宿題=悪」としています。
それはこういう理由だからです。
宿題を終わらせることと、今日しっかり覚えようとすることは、似ているかもしれませんが違います。
○○に入るのはもうほとんどお分かりだと思いますが、「目的」です。
目的と目標は似ていますが、
例えば、目的は入試で合格すること、目標は、算数で偏差値70をとることなどのように、目的が最終到達地点です。
しかし、この○○に入る目的は、そんな長期的なものにしてはいけません。
1日単位で、本日の勉強での目的を決め、そのためにはどういう取り組み方をすれば良いかという目標を立てます。
目的は細かく具体的であるほど効果があります。
現在、勉強が順調な子はその調子で良いですが、学習効果を上げたいと考えられている場合は、
勉強に入る前に目的を3つほど決めるのはいかがでしょうか?
例えば算数で細かく具体的に挙げると、
- 通過算の典型題を強くする
- X型(砂時計型・クロス型・ワイングラス型・トロフィー型・etc)の相似をマスターする
- 計算ミスをしない
そのための目標は、
「通過算を夏期講習のテキストから5問解く」、「相似の問題を問題集から次々と解く」、「筆算の字を丁寧にはっきり書く」
などのようになりますが、目標を意識することよりも目的を決めた方が良いと思います。
こんな感じで、その日の克服ポイントを具体的に示してから勉強すると、同じように勉強しても効果が異なるのではないでしょうか。
そもそも得意教科と苦手教科を取り組むときもこのような違いがあると思います。
得意教科の場合は、自然と目的を決めていると思います。
この時代の文化を今日しっかり漢字まで覚えるとか、電気回路の応用問題を解けるようにするとかなどです。
それに対して苦手教科の場合は、大雑俳に「問題を解く」「テキストを覚える」とだけ考えている人が多いと思います。
学力を上げるとなると、勉強時間を増やすというようなイメージになる方もいると思いますが、
時間ではなく意識の方が大切です。
最後にちょっとしたヒントですが、信頼している国語講師に国語の授業の仕方を聞いたところ、
本文を読ませる前に、板書で、その日の授業(本文)のテーマを示すそうです。
そこを意識して読むことで、普通に取り組むよりも精読できるということだと思います。
算数でも得意な子を鍛えるときは、「糸口は自分で考えよう」となりますが、
そうでない子には先に「この問題は○○で解くよ」とネタばらしをしてしまいます。
漠然と問題を解くよりも頭の使い方が研ぎ澄まされ、解法力がつきます。
このブログでは、短い時間で最大限の効果を上げようということが多いですが、
意識の仕方次第ではだれでもできることです。