- 2020年1月3日
ひさしぶりに5年生用のブログです。
ターゲットを絞っています。
もちろん誰が読んでも構いませんし、参考になる部分がありましたら、
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タイトル通りの内容です。
中学入試では、思考力問題に強いにこしたことはありません。
思考力問題に強くなる方法を書いていきます。
いままでもいろいろ書いてきましたので、重なる内容もあると思いますが、ご了承願います。
百害あって一利無しの掲示板とまで言っては言い過ぎですが、インターエデュはよくおかしな書き込みがあります。
最近、目についたのは、
「典型題は強くて思考系の弱い子で、筑駒に行きたいなら将棋を始めよう」というものです。
不思議でなりませんでした。
少し調べてみました。
「将棋、囲碁、チェスの中で1番頭が良くなるものは何ですか?」
このような相談ってかなり多いですね。
信憑性はどうか分かりませんが、
ルールを覚えて、ある程度強くなるまでのコツや駆け引きを覚えている間は頭を使うから頭が良くなる
そのレベルを超えると、ある程度染みついてしまうので、頭を使わなくなるから頭が良くならない
というものを何回か目にしました。
将棋、囲碁、チェスならば、囲碁が盤面が広いので、1番頭を使う、視野が広くなる
というものも何回か目にしました。
仮に私が4、5、6年生にそのような相談を受けたとしたら、「どれも同じで効果無しです」と答えます。
「読書をすれば国語が強くなりますか?」という相談にやや近いかもしれません。
勉強の合間や趣味でそういったゲームをやるのであればとても良いですが、
「筑駒受かるためには将棋が良い」なんて酔っ払っていたとしても答えません。
「野球が上手くなりたいならテニスをしなさい」というアドバイスくらいズレています。
誤解のないように書きますが、読書と同じように、取り組むのは良いです。
というか推奨したいくらいです。
でも、将棋をやることによって、その副産物に期待するのが無駄だと思うのです。
思考力問題に強くなりたいのならば、正しく思考力問題に取り組むべきです。
将棋は場合分けの考え方をするから場合の数の練習になるというのなら、
素直に場合の数の問題を解いてはいけないのでしょうか?
ここで算数教材塾・探求の各学年の方針を理由付けで書きます。
小学1・2年生→算数の高度なことができないので、何をやっても良い
将棋・囲碁・チェス・オセロ・トランプ・アルゴ・知能ゲーム・知能パズルetc
効果はどれくらいあるかは分かりませんので、期待値低目でとりあえずやってみるという感覚に過ぎないと思います。
小学3年生→算数の高度なことは書き出しくらいしかできないので、書き出しの練習をしっかりやる
書き出しだけでは飽きるので、将棋・囲碁・チェス・オセロ・トランプ・アルゴ・知能ゲーム・知能パズルも引き続きお薦めします。
小学4年生→算数の高度なことは場合の数くらいしかできないので、場合の数の比重を高める
4年生からは、定着する学習が主になるので、場合の数・各単元の定着・平面図形に慣れる
このくらいが現実的です。
小学5・6年生→いよいよ算数の高度なことができるようになるので、思考系の問題をどんどん取り組む
算数を得意にするなら、算数をやるのはあたりまえですが、お子様の成長度合いによって、
難しいことは無理をせずに避け、そのときにできることをしっかりやっていくというスタンスです。
小学1・2年生で算数以外のものをお薦めしたとしても、それが高学年にも通用するものではありません。
スポーツ界なら割とあたりまえのことです。
将来プロ野球選手になりたければ、いずれは硬球を使いますが、いつから硬球を使うかというのが一つのポイントになります。
また、敢えて、中学生くらいの間は野球部ではなく陸上部に入るという選択肢もあるかもしれません。
しかし、高校生になったら100%硬式野球部に入ることでしょう。
野球が上手くなりたければ野球の練習をするのが常識ですが、
算数や国語になると、将棋とか囲碁とか読書とかもっともらしくアドバイスする人がいるのが不思議です。
では思考力問題の扱い方に触れます。
理想は1問に接する時間は15~30分です。
解説を見る時間や再度解き直す時間も込みです。
解けた場合は15分以内でも良いですが、5分以内だと問題が易しすぎるかもしれません。
解説を見る時間ゼロで30分ちょうどで解き終わって正解にするのが理想中の理想です。
この理想を実現するためには、問題選択が肝心です。
理想通りにはなかなかいきませんが、
「30分でも解決しない」、「解説を最後まで見てしまう」、「5分以内で解けてしまう」
このようなことはたまには起きるのは仕方がありませんが、
そういうことができるだけないような学習を目指します。
どの教材を使用するかはお子様目線で決めるしかありません。
このくらいの難度の問題を取り組まないと目標に届かないから無理して与えるというのでは意味がありません。
思考力を鍛えることが大切で、15~30分間、答えを出すことだけに集中して取り組んでいけば効果は大きいでしょう。
5年生では難しいですが、複雑な立体図形の切断も、集中して立体図形を見ていれば段々分かっていきます。
暗闇でも徐々に瞳孔が開き見やすくなるのと似ています。
たくさん答えを出すことが鍛えられていると思いやすいですが、実は鍛えられていない場合があります。
しっかり考えているのは、端から見ると心配になりますが、しっかり鍛えられている場合があります。
ちょうど良いレベルの思考系問題を15~30分
毎日の必要はありません。
1週間に3問で十分です。
典型題の未習問題は自力で解くことは難しく、1から解説を理解していくことになりがちですので、
典型題は避け、思考系の良問を取り組んだ方が効果が高いです。
食べ物でも、有機野菜や地鶏などの良質の食材の方が健康に繋がりますが、
勉強でもそれがあてはまります。
せっかく学習するのなら良問を取り組んで欲しいです。