- 2023年4月10日
私のパソコンではHPはマイヤフーにしています。
RSS配信をかなり利用していて、コラムなども時間のあるときに読んでいます。
ほとんどの記事が期待外れというか、期待していない期待通りの内容です。
無料記事なので、新人が書いているのかもしれませんが、
タチが悪いのは、アクセス数さえ稼げれば良いと思っているのか、
タイトルと内容が一致しないケースが多々あり、
「これ面白そう!」などと期待してクリックしてしまうと、後悔しがちです。
ところが、最近読んだものの中で、ひさしぶりに良い記事がありました。
褒めることについてです。
最近、北海道の7歳の少年のニュースで、教育は難しいと改めて思いましたが、
(第一印象は、集団塾で活躍しそうな少年ですね)
褒めるについても賛否両論があります。
私自身は褒められるのは好きではありません。
褒められると、手を抜いても良いかなと悪いことを考えてしまうこともありますし、
そのうちお世辞は何%くらい含んでいるんだろうと考えたり、
どうして褒めるんだろうと疑ってしまう場合もあります。
知ってくれさえすればそれで十分です。
継続して教材を買っていただくことが、どの言葉よりも嬉しいものです。
そういうこともあり、私はあまり褒めません。
「うちの子は褒められると伸びる」と考えられているご家庭ですと、
スカイプ指導などでも相性が悪いかもしれません。
「それで良いよ」、「それはダメ」、「いまはそれでもいいかな」
「いいところまで行ってるね」
だいたいこれくらいの言葉しかかけません。
「天才!」「日本一!」「さすが!」「超頭良い~」「偉い!」「すごい!」「達人」「エース!」「エキスパート」
こんな言葉は口にしたこともないと思います。
そもそも、多くの人が何気なく使う「偉い」って不適なような…
話を戻します。
最近読んだネット記事の「褒める」は
成績が良いことを褒めてはいけない、努力の過程を褒めるというものです。
もう少し具体的に書きます。
成績が良いことを褒めると、「できる・できない」を気にして、苦手なことを挑戦しなくなるそうです。
努力の過程を褒めると、失敗してもそれは自分の努力不足を原因と前向きにとらえられるそうです。
間違ってはいないと思います。
苦手なことを挑戦しなくなるというのは、個人の性格によって一概には言えないと思いますが、
成績で褒めると、「点数がすべて」となり、
「結局どの式でできるんですか!」という浅い勉強になりがちだと思います。
褒めて伸ばすをモットーとしているご家庭であれば、その方針で良いと思いますが、
「点数で褒める」、「難しい問題が解けて褒める」、「知識があることを褒める」
この3つでは褒めないようにした方が良いと思います。
そういえば、脳科学者の池谷氏も何年か前に、
絵が上手いと褒められると、それまで楽しんで絵を描いていたのが、つまらなくなってしまうと言っていましたが、
いまのと共通点のある話だと思います。
努力の過程を褒めるというと、時間をかけてがんばったことを褒めるイメージですが、
成果主義の私は、それは反対です。
失敗したときに、一言、「努力不足だからでしょ」で十分な気がします。
スカイプ指導で、私が褒めるような発言をするのは、
「図は上手くかけるね」
「(ノートに書いた)解き方が分かりやすいね」
「そんなたくさん問題解いたの!」
「伝わるね~」(解き方の糸口だけを教えた後に、生徒さんがスラスラ解き始める光景を見たときにいう)
「それはなかなか上手く考えたね」
こんなところですが、前3つは、努力の過程だと思います。
後2つは、能力の高さを褒めてはいますが、単純に点数や偏差値を褒めるのとは違うと思います。
褒めて伸ばそうということで、保護者様がストレスがかかってしまうと、
ときどき爆発して、親子バトルなどというお話をよく聴きます。
そこまで無理して褒める必要は無いのにと思ってしまいます。
塾講師はときどき、「必ず褒めるところはあります」とうそぶき、
どうでもいいような内容を具体例としてあげますが、褒めても響かない内容はいくらでもあります。
点数が良ければ「よかったね」
点数がイマイチならば「どうやって改善していこうか?」
このくらいドライに受け止める方が良いと思います。
また、「やればできる」という言葉をよく聞きますが、「やる」のが大変なことです。
やらないことを叱るよりも、どうやったらやりやすくなるかを考えた方が良いと思います。
プロ野球の監督にもいろいろなタイプがいます。
名監督と称される監督のうち、
怒るのは、星野監督とか、野村監督ですが、成績は年によって良かったり悪かったりです。
怒らないのは、落合監督、森監督、原監督ですが、比較的毎年安定した成績です。
怒らない監督=褒める監督
というわけでもありません。
むしろ、怒るタイプの方が褒めているかもしれません。
褒めようとするよりも、怒らないようにと心がけた方が上手く行くような気がします。