- 2024年2月12日
攻略法
速さは解き方がいろいろあり、どの解き方を使えばいいかの判断が難しく、苦手という受験生が多いです。
「このときはこう書いたら解ける」という身に付け方をしていくと、いつの間にか得意になる可能性が高まります。
対話式スカイプ指導で、算数が得意な生徒さんで「速さは苦手です」と言っていた生徒さんは、全員、解法力が上がり、得点源と呼べるレベルに達しました。
その解法を惜しげもなくお伝えいたします。
まず、速さの解法は「比例」「速さの三公式」「図で解く」「ダイヤグラムで解く」「速さの比と時間の比を利用する」の5パターンしかありません。
「速さの三公式」が最も気づきにくいので、すぐに解き方が分からない場合は、まず「速さの三公式」で考えられないかを考えます。
そのときに有効なツールは「はじき」です。
※一般的な「はじき」はテントウムシ型ですが、ここでいう「はじき」は、表のように速さ・時間・距離をならべ、いま何が分かっているか、これから何を求めたいかを見える化するツールです。
「はじき」に問題文の全条件を書き入れることがポイントです。
はじきは複数の人が出てくる問題もありますが、どのくらいの割合で近づくか、離れるかという問題には向いていません。
そういう場合は「比例」です。
比例は田んぼの「田」のような比例の表でまとめるのが良いと思います。
折り返したり、2人や3人の位置関係を把握する問題は「図」で解きます。
解くための図と、イメージを湧かすための図がありますので、それを使い分ける意識があると良いと思います。
イメージを湧かすための図は、かいてから「はじき」か「比例」に進みます。
解くための図は、時間を書き入れる、距離を書き入れるなど、問題文の全条件を書き記すことがポイントです。
速さの比を「距離に使う」場合と「分速に使う」場合がありますので、それを使い分けられると、解法力が上がります。
折り返しの回数が多い、途中で速さを変える、休憩するなどの動きに変化のある条件が多い場合はダイヤグラムが有効です。
ダイヤグラムは相似を利用するという特徴がありますが、それ以外は、だいたい定番の解法で解けます。
強いていえば、シャドーと呼ばれるテクニックを使うくらいです。
相似が使えるか?使えないなら技を考えずに地道に求めていくという姿勢になります。
速さというと、ダイヤグラムで解くという姿勢の受験生が多いです。
おそらく塾でそのように教わっているのだと思いますが、私は、ダイヤグラムで解くから、速さが上達しないと思っています。
上記のスカイプ指導で速さが上達した生徒さんは、ダイヤグラムをかくことを控えるように指導しました。
ダイヤグラム禁止というわけではなく、ダイヤグラムがふさわしい問題もありますので、適材適所で、図で解いたり、ダイヤグラムで解いたりすることをお勧めします。
速さは進学塾では4年生や5年生前期に、比を学習する前に登場することが多いですが、速さと比が混合した問題ができることが重要で、それと、比が出てこない速さには、あまり習熟度に相関関係が無いと思っています。
つまり、速さと比を学習する前に学習する速さは軽視して良いと個人的には考えています。
お勧め教材
初級者 | 中級者 | 上級者 | |
小4対話式算数第45~48話 | 5年生秋 | 5年生秋 | 4年生秋 |
小5対話式算数第88~90話 | 6年生夏 | 6年生春 | 5年生秋 |
はじきをマスターする | 6年生夏 | 6年生春 | 5年生秋 |
速さの図で解く問題 | 6年生夏 | 6年生春 | |
小6難問に強くなる【速さ】20 | 6年生秋 | 6年生夏 | |
小6強化「速さ」 | 6年生夏 | 6年生春 |
※目安としまして「上級者…Y65以上」「中級者…Y50~65」「初級者Y50未満」としております。得手不得手により大きく異なります。あくまでも参考例とさせていただきます。