- 2021年11月15日
今週は集合です。
小学生が「集合」と聞くと、号令を思い浮かべ、違和感のある単元名ですが、文字通り、同じ仲間を集める単元です。
ベン図がよく利用されますので、今回はベン図Onlyとしました。
ベン図は小4で学習できるくらいのレベルですが、割合の問題とセットで扱いと考えたので、この時期になってしまいました。
そういうことで前半はかなり簡単に感じるかもしれません。
そのかわり、後半は3つの円のベン図が出てきたり、難易度が高めです。
興味のある方はこちらにどうぞ
第63話:集合の概要
63・1
すぐにすべてがうまるベン図の問題です。
ベン図をかけば苦戦することはないと思います。
表も載せておきましたが、ベン図の解法メインで良いと思います。
63・2
すぐにはベン図のすべてに数字が書ける問題ではありません。
「式1本の解法」を使うとだいたいは解けます。
あっさり書けない場合は、式1本という流れでいきましょう。
この解法は上位校の入試でもアドバンテージが得られると思います。
63・3
範囲系の問題です。
多い場合は計算なしで求められます。
少ない場合は「最低でも重なりは○人」と考えましょう。
線分図で解説してある参考書が多いですが、正しく考えられれば、ベン図の方が解きやすいと思います。
63・4
割合の集合です。
割合といっても使うのは比です。
ここでも式1本が有効です。
63・5
3つの円のベン図です。
例題5はかなりの難問です。
ここで「または」の扱い方を身につけておきましょう。
3つの円のベン図はすぐにはうまりません。
分からないところは記号をふり、消去算のように表で整理して考えます。
練習問題
番号 | 難 | 要 | 講評 |
1 | A | 重なりが分かるので、簡単だと思います。 | |
2 | A | 1番と同様に、重なりが分かるので、簡単だと思います。 | |
3 | A | 参加した人が30人なので、枠外はゼロです。それが分かれば、すぐにベン図を完成できます。 | |
4 | A | 式1本で、軽く解けると思います。 | |
5 | B | ゼ | 式1本でも解けないので、記号をふって考えるしかありません。 |
6 | B | ゼ | 人数を求められるかがすべてです。学級の合計点数の求め方を理解しましょう。 |
7 | B | ゼ | 多い場合は書き写すだけです。少ない場合は、たしてみて、全体の人数をどれくらいオーバーするのかを調べます。多い場合も少ない場合も、ベン図に書き表して、実感すると良いと思います。 |
8 | C | テ | (1)は3番のことを考えません。(2)は「1・2番の正解者」と「3番の正解者」と考えるところが、やや違和感があるかもしれません。トーナメント戦のような感覚で捉えると良いと思います。 |
9 | C | ヒ | 範囲だらけで抽象的な問題ですが、多い場合を求めたいときは、多い方の人数を使い、少ない場合を求めたいときは、少ない方の人数を使います。遠慮なく堂々と考えましょう。 |
10 | B | テ | 全体を100か20にします。式1本が有効です。 |
11 | C | ヒ | 端数があるので分かりにくいですが、式1本で解けば、案外、軽く解けます。 |
12 | C | テ | 丸数字でベン図を完成させてから、交わりと、全体の人数で、①に相当する人数を求めます。こういう範囲内から①に相当する数を探す問題は、あまり慣れていないので差がつく問題といえます。 |
13 | C | テ | 3つの円のベン図をかき、分からないところは記号にして、消去算のようにまとめます。 |
14 | C | テ | 13番の類題ですが、消去算のようにまとめてから、少しだけこちらの方が難しいと思います。とにかく、記号の力を借りて答えを目指して欲しい問題です。 |
15 | C | テ | ⑤と⑥を合わせると11の倍数というように考えて、11の倍数から探します。比は、倍数として扱うことが度々あります。これも差がつく問題といえます。 |
「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題
※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題
