- 2017年7月25日
自学自習で中学受験をする人が増えてきています。
というか、そういうお客様からのお問い合わせが増えてきています。
実際は増えているのか横ばいなのかは分かりません。
みなさん、塾に行きたくて行っているわけではありません。
中学受験には通塾が必要だと思って行っているのです。
行かなくても難関中学に合格できるのであれば、通塾人数は激減することでしょう。
算数教材塾・探求では自学自習でも難関中学に合格できると考えています。
そのため、工夫を凝らしてメイン教材を作り、必要な分だけオプション教材を用意しています。
通塾すると、「やらないと叱られるから仕方なくやる!」という塾生が多いです。
後ろ向きなエネルギーかもしれませんし、言葉にすれば決して綺麗なものではありませんが、
それがない自学自習生にとっては脅威です。
そのエネルギーに対抗するためには教材を工夫するしか方法はありません。
自学自習のツールとなるのは書物しか考えられません。
動画授業を私が行って、それをパスワード制にして観てもらって進めていくことも可能ですが、
効果が期待できないので、やろうとも思っていません。
では、どうして動画授業ならばダメなのでしょう。
ダメと言い切ったのは、四谷大塚の進学クラブの実績です。
合格校を挙げていますが、肝心の人数がありません。
集団授業の方では合格実績の人数があるのに、進学クラブではない。
出せないのでしょう。
算数教材塾・探求のお客様からも、動画授業は受け身になって効果がなかったという声をよく聞きます。
しかし、工夫をすれば動画授業も有効です。
まず、動画授業を観る
そして問題を解く
さらに反復して動画授業を観る
そして問題を反復して解く
さらに反復して動画授業を観る
そして問題を反復して解く
この3巡を常に集中力を高めれば、動画授業も有効でしょう。
そういうことをやっている人はほとんどいないと思います。
何故そういうことをしないといけないのか?
普通、進学塾では緊張感があります。
あくびをする生徒や頬杖をつく生徒がいたら注意されることはもちろんのこと、
集中力が欠けていたら、厳しく指導されます。
ボーッとしてたら怒られるからしっかり聴く
これまた後ろ向きなエネルギーが授業態度を正しくし、学力を上げます。
動画授業にそのようなエネルギーがあるでしょうか?
指される恐怖を感じることなどありません。
前向きな綺麗事を述べれば、
「興味関心を惹きつければ集中して授業を受けられる」
となりますが、そんな甘いものではありません。
叱られないように頑張るというのが小学生です。
3回くり返せば、そのようなエネルギーがなくても吸収できるような気がします。
それから授業を観るときの集中力と並んで大切なことがあります。
自学自習で中学受験をしようと考え、対話式算数をお選びになったご家庭は、特に熱心です。
対話式算数の内容もしっかり保護者様が把握していることでしょう。
進学塾に行かないデメリットを何とか打ち消して難関校合格を果たそうという意気込みがヒシヒシと伝わってきます。
塾講師から吸収することができないから、保護者様がその分頑張っています。
大手塾の動画授業をご利用になる場合は、そこまでの意気込みがあるでしょうか?
「大手塾で提供しているものだから安心」
という隙がなければいいのですが、もし、ありましたら通塾生には太刀打ちできません。
動画授業をお子様といっしょに観ることは最低限必要です。
お子様が動画授業をどれくらい理解して観ているのかの確認も必要です。
問題演習、その解き方を踏まえて、動画授業をもっと有効なものにしていこうという姿勢を常に持ち続けなければなりません。
そういった切迫した意識で動画授業をお選びになっているのなら良いと思いますが、
そうではない保護者が多勢だと思います。
通塾しないで難関校受験
いえ
難関校に限らず、中堅校よりも下の学校まで、公立小学校以上の内容から出題されますので、
お子様ひとりのマンパワーではキツいです。
これは書物でも動画授業でも同じです。
書物にすると、保護者様が「関わらないと!」という姿勢になりやすい利点があるというわけです。
受動的、能動的の話はいままでブログによく書いてきましたので、今回は割愛いたします。
問題演習、その状況の把握は、書物でも、動画授業でも同じです。
問題演習しないで受験勉強はあり得ません。
保護者様が、書物も目を通すか、動画授業を一緒に観るかというのが、書物と動画授業の違いです。
私が保護者ならば、動画授業は観たくないな…
と思ってしまいます。
時間がかかるのが最大のネックです。
書物を通勤途中に目を通すくらいで済ませたいと思います。
自学自習で中学受験ということは容易なことではありません。
保護者様の積極的な関わりが必要です。
書物をお選びになる方が有利なような気がするのですが。