典型題+アルファの対応が最重要テーマ

受験ソムリエと呼ばれるくらい有名な方の3年前くらいのブログに辿り着いてしまいました。

進学塾で授業を受けても入試の難問には強くならないというものでした。

 

残念ながらこれは半分正解で半分外れです。

授業前の予習や、授業中の演習で問題を解くときに、それだけで十分難問に強くなるお子様もいるからです。

でもなかなか過激な意見だと思って興味を持ってそのあとも読んでいきました。

難問に強くなる方法があるらしいです。

 

難問は気合いで解く!

それは、「自分なら解ける!」という自信を持って挑むことらしいです。

それで難問が解けるなら塾講師なんて本当に楽です。

教材用意して、適当に授業していればいいだけですので。

「気合いだ~」と注入するか、「おまえはできる」と洗脳していれば十分となってしまいます。

 

もちろん気合いでは解けません。

有名な方ってどうしていい加減なことを書くのでしょう…

それによる影響力を考えれば、絶対にやってはいけないことだと思わないのでしょうか…

自分の本を売りたい売りたいパワーは凄まじいものがあります。

 

入試本番は気合いを入れたり抜いたり

入試本番においては、気合いは必要ですが、気合いの出し入れが必要です。

1回解いたことがある典型題は、いままでミスしたことをできるだけ思い出して、

ここを気をつけようというセンサーを最大に働かせます。

これは気合いを入れて真剣に行う行動です。

 

図形は逆に気合いが空回りします。

焦ると解法が思いつかない場合があります。

私もスカイプ指導の予習では「図形」だけは気を抜きません。

相当な準備をしておかないと、パニックになる場合があるからです。

 

しかし、かなりの難問でも、解き方が分かると、

「あっ、やっぱりこれ使ったか…」

という感想になることが多いです。

着眼点をはっきり明確にしておけば、もっと短時間で解けたなといつも思ってしまいます。

 

図形の場合は気合いというよりも、着眼点を探すことが重要です。

「この数字(図形)ならコレを使うはず!」という捉え方です。

気合いではなく熟練です。

演習不足だと、この数字を見てもピンとこないと思います。

 

新傾向の問題は、何と関連があるのかを探す必要があります。

これも気合いではありません。

2分くらい考えても関連テーマが分からない場合は飛ばすのが得策でしょう。

捨て問という言葉は嫌いですが、あとまわしにすべきです。

 

まとめますと、

「典型題」は気合い、「図形」は着眼点、「新傾向問題」は関連のあるものとなります。

 

入試で問われる難問

しかし、実際の入試の応用問題とは、典型題+アルファが多いです。

新傾向問題で関連のあるものを探す力よりも、典型題から深く踏み入れる力の方が大切と言えます。

 

最近、難化傾向著しい渋渋の過去問から典型題+アルファの問題をご紹介いたします。

解説も載せますので、対話式算数流の解説もご覧ください。

 

(2)1~1000の中に2、3、7のどれかで割り切れる数は□個

(3)1~1000の中に2、3、5、7のどれかで割り切れる数は□個

 

まったく新傾向ではありません。

典型題みたいです。

 

(2)のどれかで割れるとは恐ろしく多そうです。

全体からどれの倍数でもないものをひけばいいと考えます。

 

ここでベン図をかいては時間の無駄です。

解説ではベン図を見ることがありますが、時間を気にする受験生にはベン図は不都合です。

計算ミスのリスクも高まります。

一応、フォローしますが、問題集の解説や塾教材の解説は万人向けにオーソドックスなものになりがちです。

塾講師は個々で工夫して塾教材の解説とちがう教え方をします。

過去問の解説を一生懸命理解しようとする受験生を見ると気の毒に思ってしまうのもこういうことからです。

 

2、3、7なら1~42の周期で、その42個の数字の中に2、3、7の倍数でないものを書き出します。

42個も書き出すの?と思うかもしれませんが、倍数でないものだけ書き出すので大変ではありません。

2の倍数、3の倍数が除外されるので、案外少ないです。

テクニックを駆使したい人は21まで調べて、後半は省略します。

 

後半も一応書いてみます。

1、5、11、13、17、19、

23、25、29、31、37、41

 

前後半6個ずつで12個です。

1000÷42=23あまり34で

12×23=276個と、1~34の中に10個あったので、286個です。

答えは1000-286=714個です。

 

(3)は、(2)に5で割れて2、3、7で割れない数を追加です。

ここが典型題よりも深い部分です。

こういう「発想力が必要ではないけど、初めて経験する問題」に対応する力が重要です。

倍数が4つ出てきても、4つの円のベン図なんて絶対に書きません。

もの凄くハードルが上がります。

 

5の倍数だからといって1000÷5=200などは意味をなしません。

2、3、7で割れない5の倍数を数えたいからです。

 

これもていねいに書き出していく方針です。

「試してみる」、「書き出してみる」こういう姿勢は本当に必要です。

2、3、7で割れない5の倍数は、5、25、55、……となりますが、こう書いては見えてきません。

5×1、5×5、5×11、としていかないといけません。

これはルールブックではなく、経験上です。

 

すると、(2)で書き出した1、5、11、13、17、19、23、25、29、31、37、41が再度役に立ちます。

1粒で2度美味しいという問題です。

5×200まで探したいので、200÷42=4あまり32で

12×4=48個と、1~32の中に10個あったので、58個です。

(2)の714個に58個を追加して772個です。

 

難問を解くのに必要な力

(3)の難問を解くときに全然気合いが入っていなかったことがお分かりだと思います

「4つの円のベン図は書かない」、「ていねいに書き出していく」、「かけ算の形で書き出す」、「(2)が利用できると分かったら計算」

このような姿勢があれば解けます。

 

そして、ブログタイトルにありますように、こういう問題に強いお子様が難問を出題する入試に強いと思います。

理由はできる受験生とできない受験生にはっきり分かれるからです。

差が付きやすいので、中学入試出題者も「典型題+アルファ」を出題していく傾向があります。

(作問が少し楽なのもあると思いますが)

よく言われることなので、何回か耳にしたこともあるでしょう。

 

まず典型題に強くなることが大切ですが、そのレベルに達しましたら、+アルファをテーマとしてみましょう。

抑えておきたい姿勢をきちんと守るだけでかなり上達します。

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