文章読解の鉄則
井上秀和著
エール出版社(定価:本体1600円)
対話式算数会員様、または、算数教材塾・探求に興味を持ってくださり、このホームページをご覧になっている方々の中にも、国語に不安を抱える方がいらっしゃると思います。
そんな方々にお勧めしたい本が見つかりました。
上記の「文章読解の鉄則」です。
どうしてこの本が見つかったかと言いますと、執筆者が元同僚だからです。
こんなことを書いていいか分かりませんが、彼は中堅以下のクラスを担当することが多く、目立つところを歩いてきたわけではありません。
しかしその中で、国語のできない人をどうやって成績を上げるかに多大な労力をさき、ついに満を持して書籍化に至ったのだと思います。
よく、「元サピックスのアルファコース担当」「元四谷大塚専任講師」「NN○○クラス担当」などの肩書きを見ますが、苦手な子の力をつけるためにそのような輝かしい肩書きは必要でしょうか?
上位クラスを担当してきた講師は、できる子を満足させるノウハウはあると思いますが、苦手な子の底上げをするノウハウがあるとは限りません。
むしろ、そういうことを真剣に取り組んできたわけではないので、ない可能性の方が高いです。
私が前塾を辞め、次年度、その担当クラスを引き継いだのが彼で、科目は違いますが、私のときより良い実績をあげました(内心は悔しいですが…)
いっしょに組んでいたらどうなっていたことでしょう(笑)
そしてその功績を認められ、ついに最上位クラスを担当することになりました。
前述の通り、国語の偏差値40台のお子様にも有効ですが、偏差値50台のお子様を聖光、浅野に導いてきたノウハウが詰まっています。
偏差値60台のお子様なら、当然もっと上に行けることでしょう。(偏差値はいずれも四谷大塚)
国語の場合、良い問題集はお子様のレベルは問わないと実感しました。
この本は、第2~4章が重要です。
第1章はちょっと塾(業界)の内情の話が多いかもしれません(笑)
それに興味がない方はサラッと読み流すくらいで良いと思います。
そこだけ読んでこの本を評価したらもったいないです。
第2~4章は、私が見た感じ大人向けです。
お子様が100%理解して読めたら、すでに国語力は完璧!かと思います。
したがって対象者は、お子様の国語を指導する、アドバイスをする保護者様向きかと思います。
残念ながら即効性はありません。
1週間で偏差値○○上げるというのは偶然でもない限り無理です。
保護者様がしっかり理解し、それをお子様に伝える形がベストだと思います。
使用例は
保護者様が熟読する
↓
お子様が問題集なり過去問なりを解く
↓
この本を元に「どうして×なのか」、「どうすべきだったのか」、「次回からどうすればいいのか」を指導する
↓
そして、またお子様が別の問題を解き、保護者様が指導する
このくり返しでかなり上達すると思います。
国語の記述の場合、採点が難しいというイメージですが、この本を読めば、採点のしかたも分かります。
現在、通塾しているお子様にも役に立ちますが、塾に行かないでガンバル受験生には必需品と言っていいくらい有効な本だと思いました。
元同僚だから賛辞の言葉をならべたわけではなく、1冊読破し、入試の国語についての考え方が私とほとんど一致していて驚いたからです。
私に影響された!?(笑)もっと在職中に熱い議論を交わしておくべきでした(笑)
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