塾だけでは不安

ここ数年、お客様から塾の状況を伺ったときに、「これは拙い!」と思ったことを挙げていきます。

  1. 塾で解説する問題が少ない
  2. 塾で方程式を教わっている
  3. 教わったことがない問題の課題が出ている
  4. 家で教えないでくださいと言われる
  5. 課題をやらないと呼ばれて注意される
  6. 教材の余白欄が少ない
  7. 数系(数の性質・規則性・場合の数)を扱うことが少ない
  8. 割合を分数で教わるので、よく分からない
  9. ダイヤグラムで教わり、速さが苦手
  10. いつも線分図で教わっています
  11. 場合の数は樹形図です
  12. コンビネーションは教わりました
  13. 0.215倍を使うように言われました
  14. 暗記の算数になっていると言われたけど、どういうことか、具体的に教えてもらえなかった

 

順に、解説していきます。

 

1は、授業時間に限りがあるので、そうせざるを得ないと思います。

私のスカイプ指導では解くのに1問10分くらいかかる問題は、事前課題ということにして、指導中に解かせないことにしています。

1時間指導を原則としていますので、1問10分という重量級の問題の演習はないようにしています。

もし、指導中にそういう問題を解いてもらっていたら、1時間指導は到底無理で、2時間指導などになり、指導料が2倍に膨れ上がってしまいます。

課題とすれば、それを避けることが可能ですので、そうしています。

塾でもそうすれば良いのですが、「予習有り」にすると、いろいろな問題が出てきますので、結局、説明無しという荒技がベターというわけです。

本末転倒な気がしますが、そういう世界です。

 

2は、思想の問題ですが、中途半端な方程式を使うことで、文章題が解けない生徒さんはたくさんいるという事実はあります。

算数は1つの式で何が求められるのか、言葉で説明できますが、方程式は立式したら、あとは何を求めているか考えずに、計算処理で求めていきます。

数学の問題なら、そういうスタイルで良いですが、算数の問題では、それでは苦しいケースがあります。

優秀な生徒さんで、どっちでも使えるタイプは良いですが、そうでない場合は、算数をやっているわけなので、方程式を使わない方が無難です。

 

3は、塾講師は家庭学習の実態を知りません。

無茶な課題を出され、それに取り組むために家庭教師を利用して、結局、生徒さんが力をつけたとします。

塾講師は、あの課題が良かったんだという結論になると思います。

それで伸びていない生徒さんもいるはずですが、塾講師の印象は、やった人は出来る!というものです。

たしかにその通りではあるのですが、それでは塾の役割って?と思ってしまいます。

 

4も3に似ています。

授業をしっかり聴けば理解できるから、家でも解けるはずと思い込んでいますので、保護者が教える必要がないというわけです。

優秀な生徒さんの気の利く保護者は「うちは全く教えていません」と嘘をつきますので、それを真に受けている可能性が高いです。

そういう保護者は「教えているんだけど、あれを教えているなんて恥ずかしくて言えない」ということです。

数年前に、栄光の問題を解いた保護者様に「さすがですね。解けるのですね」といいましたら、「まぐれです!!!適当に言っただけです」と強く否定されました。

算数の講師の前で「算数得意です」とは言わない方が良いと思ったということだと思います。

お子様の状況次第では教える必要はありますし、そういうご家庭の事情を全く読めていない講師に教わると、この先、思いやられます。

 

5は、良い課題ならば、その管理は有り難いことですが、課題の質がとても低い場合があります。

こんな課題、やっても効果が低いですよと思ってしまうことがよくあります。

課題をやるようにプレッシャーをかけられますと、独自で効果的な学習がしにくくなります。

これも根幹は、ご家庭の独自の学習は全くダメで、塾で出す課題の方が比較にならないほど素晴らしいと思っています。

ちなみに、塾講師は、家庭教師のことも「塾で通用しなかった人たち」ということで、蔑んでみているケースが多いです。

自分の出す課題がベストと思っているわけです。

 

6は、悪い学習が染みついてしまう恐れがあります。

頼んででも、授業中も、家での学習も、大きな紙に書いて解くようにした方が良いです。

 

7は塾の問題です。

難関校は数系の問題で差がつきやすいです。

4・5年生で場合の数、6年生で数の性質に力を入れたいです。

そういうシステムになっていない塾ならば、ご家庭で、数系に力を入れる作戦を立てた方が良いです。

塾に相談すると、やりますよ!という返事が返ってくると思いますが、実際に1ヶ月で、数系の問題を何問取り組んでいるのか、数えてみると力の入れ具合が分かります。

 

8も塾の問題です。

「割合で苦戦しています」と塾に相談すると、「比を習えば、大丈夫です」と返ってきます。

一体、なんのために割合を学んでいるのか分かりません。

「割合をやらないと比ができない」と言い切る講師もいますが、私の教え子は、そんなことはありませんでした。

比から学習すると、とてもスムーズに吸収できます。

スポーツは科学的トレーニングが採り入れられ、昭和の頃とは様変わりしていますが、学問はそうはいかないようです。

私も、塾講師時代は「比から始める」とまではできませんでした。

 

9は、速さは、横線の図が解きやすい問題とダイヤグラムが解きやすい問題があります。

ワンパターンで行くならばダイヤグラムとなりますが、ワンパターンで行くメリットより、デメリットの方が大きいです。

筑駒に受かる子でも、ダイヤグラムは苦戦し、横線の図を使うように指示しましたら、飛躍的にできるようになりました。

あくまでも適材適所です。

ちなみにダイヤグラムは、速さの変化の回数が多い場合、向きを変える回数が多い場合、途中で休む回数が多い場合に適しています。

2つがあてはまるならばダイヤグラムです。

 

10は、線分図は見てイメージを湧かすためのもので、一部の問題を除いては、解くのに必要なものではありません。

見るためのもの、解くために自分でかくものに分類することが大切です。

問題を見た瞬間に、線分図をかくスタイルは、改めた方が良いです(線分図なら解けると判断した場合は除く)

 

11は、4年生なら良いですが、6年生にもなったら、樹形図はかかない方が良いです。

樹形図は難しく、書き漏れがあるからです。

樹形図をかくように指導する講師もいますが、われわれ算数講師も樹形図をかくと、結構、間違えます。

樹形図をかかないとしたら、枠を利用し、場合分けで解きます。

4年生なら高度な話ですが、6年生なら、場合分けのスキルを身につけ、樹形図無しで過ごしたいです。

 

12は、恐い話です。

選ぶ問題を、コンビネーションを使うように指示する講師です。

意味が十分に分かっていれば良いですが、「とにかく答えが出るからこれを使いなさい」といって、形から入る講師が多いようです。

分数を書いて「こういうのやった?」と聞くと、嬉々として「はい!できます!」という生徒さんが多いです。

しかし、肝心のそのコンビネーションをどこで使うかが分かっていないのです。

酷い場合は、まるで違うところで、コンビネーションを使ってしまいます。

場合の数の基本は書き出しで、これなら計算でできると判断したところは計算して端折るという感覚が大切ですが、コンビネーションは、外来種のように勢いが強すぎて、これなら計算でできるという繊細な判断力を駆逐してしまうかのようです。

算数教材塾・探求は5年生まではコンビネーションは封印し、2人選ぶときは、ならべる方法を2で割る、3人選ぶ場合は、ならべる方法を6で割るというところまででとどめています。

2で割ったり6で割ったりするところで、毎回2つ重複するから、6つ重複するからとイメージすれば、場合の数の理解が深まります。

コンビネーションはそういう感覚を微塵に砕いてしまいそうです。

 

13は、高校入試では公式をたくさん身につけさせて対処する傾向がありますが、中学入試にもそれを持ってくると、解けない問題が大量に出てきます。

0.215倍というのは、円が長方形の内側のまわりを回るとき、角で通過できない部分です。

生徒さんから初めて聞いたとき、そこまで覚えるの!と思ってしまうほどでした。

考えればできる問題を、解き方を知らないからできないとなって欲しくないです。

 

ラストの14は、暗記の算数の定義は人によって異なりそうですが、私の定義は「解けない問題を考える術を知らない」状態です。

経験があって、この問題解ける!というときは、マシンのように解くけど、初めて見る問題で、ピンとこないと、何もできなくなるか、線分図をかく、図形で無意味な補助線をひくなどやってはいけないことをやってしまう現象です。

「こういうときは、こうすると上手くいくことが多いよ」ということが多いですが、問題を見たときに、どういう行動を取ればいいかを教わっていないだけだと思います。

それを教えることもなく、評価だけする評論家のような講師が多いです。

解決できるかどうかは生徒さんによるとしかいえませんが、解決法、どこに問題があるかを具体的にお伝えすることは可能です。

 

延々と14箇条にわたって、私見を述べてきましたが、いかがでしょうか?

塾の学習だけで受験を乗り切る方の方が圧倒的に少ないと思います。

通塾しながら、塾だけでは足りない部分を補う作戦が良いと思います。

スカイプ指導の5年生の保護者様から「先生がついていてくれて良かった」という感謝の声をよく聞きます。

「割合」や「平面図形と比」や「速さ」などは、塾だけでは苦戦する可能性が高いです。

よく、5年生後半が受験勉強で一番大変だったという言葉を聞きますが、それは塾のカリキュラムに問題があるのに、改善しないからです。

やりようによっては、上手くいく可能性がぐっと高まります。

お気軽に、算数教材塾・探求にご相談願います。

塾以外の学習をご希望でしたら、お子様の状況をつかみ、タイムリーな教材(当教材中心になります)をお伝えし、学習の仕方をていねいにご説明いたします。