予習シリーズは、昭和の頃は予習教材で、それで独学で勉強する人、準拠塾に通い勉強する人がいて、日曜日にテスト生としてテストを受けるというシステムでした。
当時でも独学が少なく、ほとんどの受験生が準拠塾に通っていたと思います。
言ってみれば、予習教材ではないのです。
テスト生のためのテスト範囲を網羅した教材だったのです。
現在は、塾のメインテキストとして使用されたり、四谷大塚が数年前に突然、予習教材と言い出したりして、位置づけがよく分からなくなっていると思います。
インターエデュを見ますと、解説が詳しく自学自習に向いていると思われている方もそれなりにいらっしゃるのかなと思ってしまいます。
5年上の食塩水の導入の問題を、予習シリーズの解説と、私の自学自習用の教材として書いています解説書で比べてみます。
本来は自学自習用の教材は、対話型の対話式算数がベストだと思っていますが、今回の解説書は語り口調ですが、普通の解説です。
食塩水の導入なら、最低限、これくらいの内容にしないと分からないだろうと言うことを、シンプルに書いています。
決して詳しくはありません。
詳しい解説は分かりにくいです。
契約書のように、損害賠償などを請求されないように詳しく丁寧に書いた文書は、とてもではありませんが、一般人では読めません。
詳しい=読みにくい
となりますので、詳しくしてはいけないと思っています。
とは言いましても、「式だけ」「一文だけ」では論外です。
「読みやすさを犠牲にしないで、深く」というところを目指しています。
これが結構難しいのですが、そうでなければ、算数教材塾・探求の存在理由はなくなってしまいます。
ちょっといろいろ書きすぎましたが、比較してみます。
今回は引用にあたるため、著作権は問題ないと考えております。
まず、予習シリーズです。
食塩水第1回目の1問目として、これで大丈夫ですか?と思ってしまいます。
次は、算数教材塾・探求の解説書です。
対話型ではありませんので、自学自習向けとまでは言えませんが、塾と併用でしたら、どうしてその解き方をするのか理解できるレベルだと思っています。
予習シリーズのシンプルな導入で十分という方は、それが良いと思います。
保護者様が教えたり、動画授業やzoom授業や家庭教師との併用でしたら、それで問題が無いかもしれません。
でも、いままで予習シリーズの導入の解説で、式を覚える勉強をしていたという方は、勉強法を改める方が良いと思います。
式を覚える勉強は、算数ではなく、暗記を伴う高度な計算練習です。
現在は、塾の休講で、授業がないからお困りな方が多いと思いますが、授業が再開されても解決できる問題とは言い切れません。
塾の授業で、上記の解説書のような内容は説明されていると思いますが、どれだけ吸収されているかという視点で考えましたら、やはり書物でいつでも手にすることができるものが良いと思います。
算数教材塾・探求の解説書を一人でも多くの方にご活用していただき、受験算数を深く理解して欲しいと思います。