集団授業がないと心配
緊急事態宣言が出されそうな展開になっています。
塾も自粛要請対象となっています。
多くの塾では、その通りにするしかないと思います。
集団授業ができないとなると、動画授業ということになるのでしょうか。
動画授業は、よほど惹きつける力のあるテクニックのある講師でなければ眠くなってしまうという欠点がありますので、学習効果が心配です。
あまり良い言い方ではありませんが、塾の授業は「恥をかきたくない」「叱られたくない」そういう理由で自分を律するという要素があります。
それが、動画授業ではなくなるわけです。
双方向のシステムならば、その心配が若干薄れますが、講師も慣れていないのでどうなるのでしょう。
算数教材塾・探求はスカイプ指導歴6年
今回のブログは、塾の動画授業についてではなく、家庭教師のスカイプ指導についてです。
タイトル通り、最近流行始めています。
これはスカイプ指導が認められたというわけではなく、塾の集団授業がなくなるからです。
塾のオンライン授業よりも、スカイプ等で新たな家庭教師を探している方が増えているに過ぎません。
スカイプ指導に不安だけど、家で一人で学習するのはもっと不安だからという負の競争をしているわけです。
このブログで、スカイプ指導に対して、どこが短所で、逆に長所はあるかという点を伝えられればと考えております。
私がスカイプ指導(以降:対話式スカイプ)を始めましたのは2014年春で、ちょうど6年たちました。
当時は、個人でスカイプ指導をやっている人はほとんどいなかった記憶があります。
「スカイプ 算数」と検索をかけると、ここのサイトが検索順位で上に来ました。
スカイプで教えていると同業者に伝えると、「それはなかなか良い!」という人から、「それ効果ある?」と懐疑的な人までいて、おもしろかったです。
スカイプ指導の型
まず、スカイプ指導には4つの方法があります。
- ホワイトボードを使う
- 講師の手元を映す
- 講師がパソコン画面上で解説をする
- 講師と生徒がお互いにパソコン画面上で書き込む
①のホワイトボードは集団授業と同じスタイルです。
集団授業と同じように、分かったつもりになるけど、実際はよく分かっていないということになりやすいような気がします。
きめ細かくフォローするという、せっかくの家庭教師の利点を生かせないので、私はこのスタイルはあまり好きではありません。
②の講師の手元を映すパターンは、講師の模範例を真似しやすいと思います。
丁寧なフォローをしやすい環境です。
手取り足取り指導するというスタイルになりやすいので、苦手な生徒さんにはこの方法が良いと思います。
③のパソコン上で解説するタイプは、手書きではないので、複雑な図を描く必要のある問題の解説に適しています。
講師がドロー系ソフトを使いこなせることが前提となります。
③は、②の手元を映すパターンができることはもちろんできます。
④は②の進化版で、解いてもらっては、その都度、同じ紙面に模範例を書けるので、対面家庭教師とほぼ同等の効果があります。
算数の指導は鮮やかな解説も大切
私の行っております対話式スカイプは③のタイプです。 鮮やかな図を描いて、分かりやすい整った表を書いて、感動を与えたいからです。
集団授業は、講師の体の動きが大きいからか、大きな声が原因かは分かりませんが、視覚からの効果が大きく感動的な分かりやすさを感じやすいです。
ホワイトボードよりも黒板の方がより効果が大きいので、チョークの音も影響を与えているかもしれません。
板書が丁寧な講師は分かりやすい良い講師と言ってもいいと思います。
「まず、感動」、そして「それを使える形で身につけていく」ことが良いサイクルには欠かせません。
授業で感動するほど分かったつもりになっても、実は理解していないというケースもありますが、感動の大切さを否定することにはなりません。
対話式スカイプは、パソコン上で鮮やかに正確な図を描いていけば、集団授業の黒板と同等の感動を与えるのではないかと思い、このスタイルにしました。
教わっている生徒さんはこれを見てもきっと否定しないと思います。
特に「円の移動」や「正多角形」は手書きの指導を圧倒していると思います。
集団授業のライブの感動ではなく、パソコンの画面を見ての感動ですので、そのファイルをPDF化し、感動をデータとして残すことができる点も大きな利点です。
対話式スカイプのこれから
対話式スカイプは③の型を選んでいますので、フォローもしっかりでき、しかも感動を与えられる解説ができます。
私の場合、20年以上前からパソコンで図を描いて解説を書いていましたので、もともとパソコン上での作図は得意でしたが、スカイプ指導を始めてからも、常に、どう描いたら鮮やかに見えるか、整っていて真似をしたくなるほど美しいかを考え、改良させています。
しかし、「完璧か?」と聞かれれば、そうでもありません。
生徒さんが解いて、すぐに「ここはこうした方がいいよ」と、隣から上書きして修正するという対面家庭教師のフォローはできないのが、玉に瑕です。
少し書いてあげて、その続きを生徒さんがやっていくというのは、特に算数を苦手にしている生徒さんには有効だと思います。
今後の課題だと思っています。
タブレットやそれが可能となるアプリを使えば、より理想に近づくと思います。
スカイプ指導の選び方
スカイプやズームでオンラインの家庭教師指導を受ける場合は、上記のどのタイプかを第一に考えると良いと思います。
手取り足取りの指導を受けなければいけないお子様は、上記の②でも良いですが、④が理想です。
難しい問題をどんどん解いて自ら考えたいタイプは、②はすぐに解説されそうでプレッシャーがかかるかもしれません。
③は講師にパソコンスキルがあるかどうかを確認した方が良いような気がします。
①は実際に保護者様がシビアな目で見て、分かりやすさではなく、体系立てて身につけられたかどうかを基準にすると良いと思います。
前述しました感動を重視すると、授業がとても上手い講師が①のホワイトボードを使うか、③のパソコンで鮮やかな作図ができるかになるような気がします。
③で商売しているからというわけでもありませんが、対面型の従来の家庭教師に勝るのは、感動を与えられる可能性のある③のパソコン画面を使っての解説だと思います。
他のものは対面型の家庭教師に近づくことはできても、それを超えるものはありません。
同じ部屋で過ごすわけではありませんので、人間性よりも、教える技術がポイントです。
生理的に嫌という相性の問題は、講師の選択において、影響は小さいと思います。
接しないので、解法技術を買うような感覚になります。
技術の向上を求めている生徒さんは、対面ではなくても問題はないと思います。
料金はピンキリだと思いますが、指導の効果と料金は比例しません。
上手くはまれば利点が大きいので、とても良い選択をしたという感想になると思います。
実は、私はスカイプ指導の同業者をほとんど知りません。
他の講師がどのような指導を行っているか、興味があります。 いま対話式スカイプ以外のスカイプ指導を受けているけど、こういう教わり方は問題ありませんか?というご相談は大歓迎です。
お電話をいただけましたら、親身になってお答えいたします。
このブログが、オンライン指導に対する不安を少しでも和らげられたらと思っています。