計算と一行問題についての持論

6年生向けの内容になります。

6年生後期は、過去問を学習することでしょう。

しかし、過去問演習は時間がかかりますが、それほど力がつきません。

よくご提案しておりますのが、受ける学校、受けない学校に関わらず、過去問の前半だけを半分くらいの時間で演習するという方法です。

7番まである入試ならば、25分で3番か4番までやるというような取り組みです。

フルにやるよりも、おそらく、時間あたりの学習効果は高いと思います。

では、なぜ、そういう学習をお勧めしているのかと申しますと、いままでは典型題の詰まった塾教材を学習してきていますので、これからは入試らしいひねりのある問題を練習して欲しいからです。

典型題ができなければ話になりませんが、典型題だけできていても、なかなか入試に通用しにくいです。

難関校になればなるほど、典型題だけでは難しいです。

大手塾の模擬試験は、綺麗なひねり方をされていますが、入試問題は、大変失礼ですが、汚いひねり方をされている場合があります。

温室育ちでは、通用しない問題もあるというわけです。

入試問題の前半部分作戦でも良いですが、たくさん学校が収録されているみくに出版(通称:銀本・シルバー・銀ちゃん)がよいと思うのですが、それはいかんせん解説がありません。

四谷大塚のサイトでも入試問題はダウンロードできますが、やはり、解説がありません。

解説無しでもノープロブレムという猛者ならばいいですが、一般の受験生にとってはハードルが高いと思います。

市販の計算と一行問題集は、すべてを確認したということではありませんが、典型題ばかりというものしか記憶にありません。

実際の入試に近いひねりのある問題の練習はなかなかできないものです。

話がやや発展しますが、ひねりのある問題を取り組むのは、ひねりに強くなりたいからだけではありません。

いろいろな頭の使い方をすることによって、視野を広げ、発想力を上げ、センスを上げるためです。

多くの問題に生きます。

いままでなら見たことがなく解けないと思って諦めていた問題が、「もしかして、こう考えたらどうだろう?」というように、冒険心を持って接することができましたら大きな収穫です。

市販教材でそういうものがないならば、つくってしまえというのが、算数教材塾・探求の基本姿勢です。

小6スピードアップをお勧めします。

現在のところ、80回まで完成しています。

毎回5問で、1番が計算問題です。

計算問題練習は、1日2問がベストだと思っていますが、あくまでもひねりのある問題の演習が狙いなので、計算は少なくしているといったところです。

1問載せている問題をご紹介いたします。

下のア~オの中で「0.0325÷2.5×25.2」と答えが同じになる式をすべて選び、記号で答えなさい。

ア 0.325÷25×252
イ 0.325÷25×0.252
ウ 3.25÷250×25.2
エ 3.25÷2.5×0.252
オ 3.25÷250×2520

まともに計算はしません。

「0.0325≒0.01=1/100」「2.5≒1」「25.2≒10」とします。

決して近似値ではありませんが、桁がそろっているのでそれでいいです。

問題は、1/100×1/1×10=1/10が答えです。

1/10になるものを探します。

1にすることと、分数にすることと、割り算はかけ算にすることの3点がポイントですが、こういう練習は塾教材ではやらないと思います。

前述しましたが、こういう練習をすることで、入試本番での的中を目指しているわけではありません。

これくらい自由に考えて解いていいという意識を植え付け、行動に移す力を養いたいと思っています。

解説は簡易的ですが、奥深くなく、ひねりのある一行系の問題でしたら、これくらいのワンポイントアドバイス的な簡易解説の方が、さっと分かって短時間で理解できると思います。

一行問題は、ひねりがある問題の練習をしたいという場合は、是非、ご検討願います。