数値をかえただけの問題を変な解き方をする場合は、解き方を正しく身につけていないからです。
どうして正しく身につけていないかは人それぞれの理由がありますが、正しく身につければ解決します。
今回のブログはそういったことではなく、初見の問題、いままで学習した問題にやや捻りのある問題を解くときに、随分おかしな解き方をするという生徒さん向けのブログになります。
問題を読んでいくと、Aの解き方かBの解き方のどちらかで解けるかなと予想できたとします。
少しシミュレーションしていきます。
よりたくさん進めそう(答えが出そうor答えに近づけそう)な方法はどちらかを考えて、AとBを選択します。
このとき大事なことは、Aの解き方が最初に思い浮かんだとしても飛びつかないということです。
他にふさわしい解き方があるかどうかを探す余裕が必要です。
算数に慣れていればパッと2つくらい解法が思い浮かんだとしても、不慣れな生徒さんが解くのならば、2つ以上の解き方を思う浮かべることは簡単なことではありません。
だからといって最初に思いついた解き方で進めていくと、正しい解き方ではないかもしれません。
客観的に見ると、変な解き方で論理が通っていない場合や、とても無駄のある場合や、途中で挫折しそうな解き方などです。
少し例を挙げないと分かりにくいかもしれません。
例えば、2つ以上の食塩水をやりとりする問題があります。
このとき、食塩の重さに注目するか、濃度に注目するかの2通りの解き方があります。
ベストの解法は問題によって異なります。
食塩の重さに注目したら解けない可能性があります。
濃度に注目したら、ものすごく大変な解き方になる可能性があります。
通常は、食塩の重さに注目し、ダメそうなときは濃度にします。
食塩水のやりとりの問題ならば、失敗したら切り替えれば良いと言えば良いですが、最初にどっちが良い?と考える方がもちろん良いです。
もう少し具体的な例を挙げます。
今度は場合の数です。
1~10の10枚のカードから、和が45になるような7枚を選びます。取り出し方は□通り
慣れている人ならば、一瞬で解き方が分かりますが、初めて解く場合は、まともに考える人が多いと思います。
しかし、初見の問題であったとしても、次のように考えて欲しいです。
- あっ、よくある定番の問題だ!
- あららら…7枚も?
- 普通はこういうのは2枚か3枚でしょ?なんなんだ、この問題は!こんな面倒な問題は解きたくないな…
- あっ!10枚から7枚取るんだから、取らない3枚の方で考えれば良いんだ。
- 1~10の和は55だから、取らない3枚の和は10になるから、3枚たして10になるものを探そう!
このような思考の流れになります。
2番で躊躇することもなくグイグイ進んでいくと、この問題はなかなか後戻りできません。
3番のような「間」を作れるかどうかがポイントです。
それができれば4番に進み、正しく解けます。
解いた経験のある問題ならば、電光石火のごとく解き始めていち早く正解を目指して良いですが、そうでない場合は、間を作り、良い解き方が湧いてくるかどうかを待つ姿勢が大切です。
もちろん何もしなければ湧いてきませんので、フラットな気持ちでどんな解き方があるかを考えます。
図形ならば軽く補助線をひいても良いです。
時間にして10秒くらいで良いと思います。
テレビのコマーシャルのショート版よりも短い時間くらいです。
10秒たったら解き進めるというようにすると、案外いろいろな解き方が頭に浮いて、解き方を選ぶという行為になります。
食塩水と場合の数の例を挙げましたが、多くの単元で、このような選択をする必要があります。
日常生活で選択をすることを考えてみます。
例えば、欲しい服が1つしかなければ普通に買うだけですが、いくつも候補がある場合は、どれが自分に似合うか迷います。
それが服の着こなしのセンスアップに繋がると思います。
服に限らず、選ぶという行為は、想像力が高まるような気がします。
算数でも解き方を選択するということは、解き方の長所・短所を考え、どっちが向いているかを考えることなので、センスが上がります。
算数で発問したときに、とても反応が早い生徒さんがいます。
これは悪い意味での話です。
そういう生徒さんは、「どうして?」と疑うように聞くと、すぐに言い直す傾向があります。
つまり、素早く返答しているけど、しっかり考えていない現象です。
変な答えを平然と言ってのける場合も多いです。
「子供の身長は何㎝?」という問題ならば、答えが200㎝などになると、違うと気がつきますが、距離などの問題では、「時速」と「分」や「秒」をかけて、「家からコンビニまで1200㎞」などと書いたり言ったりすることがあります。
これで大丈夫かな?と「間」を作れば気がつく可能性はありますが、そういう習慣がないと、反応良くとんでもない答えを言ってしまうのでしょう。
このような発問で変なことを言ってしまうということは、問題を解くときにすぐに解き始めると変な解き方をしてしまうというのも納得いただけるのではないでしょうか。
別解を考えることに集中するというよりも、軽い気持ちで良い解き方は他にないかな?と10秒くらい余裕を持って問題に接する方針はいかがでしょうか?
考える前に慌てて解き進めるという悪い癖を直すことで、変な解き方をすることは少なくなると思います。
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