中学受験の勉強で3年間以上通塾すると200万円以上かかります。
大手塾はじわじわと値上がりし、250万円とも言われます。
デフレなのかインフレなのか分かりませんが、通塾した場合、中学受験の費用は下がることはないと思います。
それに個別指導や家庭教師を付ければ、青天井とまでは行かなくとも300~400万円はかかります。
ベンツやBMWのお買い得車くらいの値段です。
その予算くらい余裕で出せる人もいますが、お母様がパートに出て補填している場合も多いと思います。
パートで年間100万円稼げば、中学受験生がひとりなら十分まかなえます。
しかし、ここで発想を変えてみます。
4年生60万、5年生80万、6年生100万円かかるとします。
金額の比は3:4:5ですが、価値を考えたらどうでしょう?
3:4:5には絶対になりません。
1:5:50くらいでしょうか。
私は、難関中を目指している人も、算数はずっと最後まで自宅学習で行けるものと思っていますが、社会科講師や理科講師は顔をしかめます。
それはテキストに載っていないことを上手く絡めて奥行きのある指導をしている自負があるのでしょう。
しかし、そういう授業を4年生や5年生からやっているとは思えません。
算数も6年生の指導であれば、随所にテクニックや異なる考え方でも解けるというワンポイント的な説明をしますが、5年生ならば、解き方をしっかり説明することに終始します。
そう考えると、少なくとも5年生までは塾に行く必要はないのではないでしょうか。
通塾すると4・5年生の2年間で140万円かかりますが、通塾しなければお金のかからない分、5年生の前半まではパートに出るのは避けて、お子様の学習が軌道に乗るところまでフォローするという体制の方が、塾に任せて4・5年生を過ごすよりも安全確実です。
上位クラスならば、講師のちょっとした授業テクニックで、覚えるコツや上手い例えで分かりやすく負担少なく吸収できることは確かにありますが、それが基礎学力として欠かせないものかと言えば、そうではありません。
度胸があり、人なつこい性格のお子様ならば、6年生から入塾してもいままでの分をいろいろ教えてもらえると思います。
4・5年生で塾に行っても、家でのフォローは不可欠で、それがないと上手く進めませんので、それならばシビアに考えて通塾をしないという作戦です。
よく聞く生の会話として「働かないで、もっと寄り添って面倒を見た方が良かったかもしれない」というものがあります。
どういう形態で働いているかによって何とも言えませんが、「勉強は塾に任せて、私はその費用を作るために働きに出る」という考え方が一般的かもしれませんが、上手く行かない可能性の方が高いです。
塾側の人間からすれば心苦しいですが、4年生の生徒さんの理解力・吸収力を考えると、どうすることもできません。
4年生から保護者様の管理の下に受験勉強を始めて、6年生の夏から本格的に通塾と考えて、慣れるために6年生の4月頃から入塾という形が最もリーズナブルな受験プランだと思います。
もう少し早くということならば、5年生の9~12月が良いと思います。
一般的に、夏は復習だからといって夏から入塾する計画を立てがちですが、復習授業だといままで通っていた生徒さんと同じペースでついて行けずに台無しになってしまいます。
新しい単元の導入で横一線からのスタートの方が望ましいです。
塾講師にこのような相談をしたら、笑われて否定されるでしょう。
消費者がリーズナブルに行くということは、業者は利益が減ります。
しかし、一個人のリーズナブルという視点で判断するのならば、この作戦が最も有効だと思います。
- 国語は、読書で文字を読む体力をつけ、語句知識をつけ、人の気持ちを理解できるように育て、文章を書くことに抵抗がない状態まで持っていく
- 理科は、基本知識と計算問題の典型題をできるようにし、できれば、日常生活の理科的な話題をしていく
- 社会は、基本知識を身につけ、できれば大人社会の常識を伝えていく
ここまでできれば、6年生夏からの塾の最後の詰めで、志望校に向けて、いろいろな力を伸ばせます。
算数は問題が解ければ塾の必要はありませんので、良い教材・良い解説を使っていれば問題なしです。
こういう作戦で進める方はまだまだ少数派ですので、常軌を逸する行動とまわりから思われるかもしれませんが、冷静に考えてまったく問題のない作戦だと思いますが、いかがでしょうか。
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