4年生は図形が最適
通塾している人は4年生の学習が始まって2ヶ月以上たちます。
そろそろ慣れてきているころでしょう。
サピックスの教材を見て、4年生は易しいなと思っていましたら、四谷も前期はサピックスと同じくらい易しく、日能研はさらに易しいです。
対話式算数が難しすぎるのでは?と自問したくなりますが、6年生前期終了時点ではどこもほとんど同じです。
つまり、大手塾は4年生の間はとても易しくし、その分、5~6年生を難しくしています。
どうして4年生を易しくしているかは、お分かりだと思います。
大手塾には大手塾の戦略があるので、それを批判することはありませんが、自衛手段として、可能ならば、4年生の間にプラスアルファの学習をやっておきたいです。
競馬やマラソンは別ですが、一般的に先行逃げ切りの方が楽です。
あとから入塾しグングン伸びて大逆転で合格というケースもありますが、確率で考えれば、早くから始めた人の方が有利です。
では、4年生で何をするかと言えば、下の8つが候補です。
- 既習分野の演習問題
- 先取り学習
- 思考系の問題
- 規則性
- 計算
- 手当たり次第
- 場合の数
- 図形
①はプラスアルファになりませんので、長い目で見るとあまり効果はありません。
②は子供の能力に大きく関わりますので、おいそれとはお勧めしにくいです。
③はさじ加減次第ですが、お子様によっては全く効果がない場合があります。
④は規則性はマニュアル通りに解くことが多いので、いま頑張ってもいつかは追いつかれます。
⑤は鍛錬にはいいですが、大量の計算は修行に近いものがあります。
⑥は戦略のない作戦は効果はありません。
⑦は難関校を目指す人は効果的です。
ここまで書きますと、やはり4年生で一般的に勧められるのは図形しかありません。
これに異論のある方はいないはずです。
角度…図形のセンスを磨く、初見の問題を考える習慣がつく、作戦の立てる練習ができる
三角形や四角形の面積…図形を正しく捉える、整えて書く習慣がつく
円やおうぎ形の面積…計算力を鍛える、工夫する力をつける
多角形…図形のセンスを磨く、楽に考えようとする習慣がつく
名湯の温泉のように効能がいろいろあります。
図形は入試によく出る
最近の入試は図形の比重がいままでよりも増して、平面図形と立体図形で4割くらいあるような気がします。
学校によっては8割くらい図形という入試もあります。
頻出単元なのに、塾のカリキュラムを見ますと、それほど図形の授業が多くありません。
教わることが多くないからです。
だからといってやらなくても通用するかというとそうではありません。
自発的にやったもの勝ちです。
図形はやれば必ず伸びる
図形はセンスが必要だと思われている方がいると思います。
私も塾講師になりたての頃はそう思っていました。
しかし、何年も授業をしていると、数の性質や速さの方がずっとセンスが必要で、図形のセンスは量をこなせば身につくことが分かりました。
図形が弱いという生徒さんは、図形の演習不足と言っても過言ではありません。
前職では選択授業で4年生の1年間図形の授業がありました。
毎回16題を30回くらい行いました。
4年生の後半の必修授業で、選択授業に出ていた生徒さんと、そうでない生徒さんがいっしょの教室では成り立たないというくらいの差がついていました。
やれば必ず伸びると証明されたと思いました。
小4長期「図形」をお薦めします
4年生で、図形を学習してアドバンテージを作りたい方には、当教材の小4長期「図形」がベストの選択です。
理由は簡単で、小4のレベル限定の図形の教材が、塾教材や市販の教材にないからです。
他の選択肢がないからです。
いろいろなレベルの問題が載っていると、なかなか扱いづらいです。
小学4年生は小4教材を使うのが一番です。
そうしないと、いきなり底辺比などの高度な問題が現れたり、図形が移動する問題が現れる恐れがあります。
小4長期「図形」の特長
小4長期「図形」はハイレベルのH(ハード版)と標準レベルのL(ライト版)に分かれ、それぞれ毎回10題で、全20回あります。
この問題数は、上記の前職の図形選択授業の問題数を踏襲しています。
充分アドバンテージを作れる練習量です。
図形は論理的な解説はそれほど必要はありませんので、自学自習で苦労なく取り組むことができます。
最後に
小4長期「図形」を、4~8月まで、毎週1つのペースでやっても良いと思いますし、英才教育ならば、夏に少し頑張って8月末で終わらせるのも1つの手です。
塾のアドバイス通りの学習がベースとなりますが、相対的に伸びていくことを目指すならば、自発的な取り組みが必要です。
しかし、上でも触れましたが、自発的な学習は失敗することが多いです。
せっかく自発的に取り組むのならば確実に効果のある学習を心掛けるべきだと思います。
4年生は、塾の復習テストだけに目を向ける毎日ではなく、入試を目標に長期的な視野に立って図形を学習していくことが最も有効な作戦だと思います。