- 2021年8月26日
ほとんどの塾では4年生から受験勉強がスタートします。
3年生以下は、どちらかというと青田買いに近い狙いです。
とは言っても低学年の授業では面白い題材の教材に取り組めますので、通う価値はないとは言えません。
4年生から受験勉強がスタートするからといって、横一線のスタートラインではありません。
先取りをしていたかどうかではなく、「集中力」、「落ち着き」、「理解力」の差です。
ある子にとっては窮屈で大変でも、他の子にとってはスイスイという場合があります。
そして保護者は、まだ受験勉強をする我が子の接し方に慣れていないので、ぎくしゃくする場合があります。
そういう状況を想定して、各塾の4年生のカリキュラムは軽めです。
重くすると、クレーム、退塾につながりますので。
4年生は通塾回数を減らしたい、月謝を下げたいという理由が大きいかもしれません。
話を少し変えますが、当塾の対話式算数は、練りに練ってカリキュラムを作っています。
100点満点ではありませんが、95点くらいだと思います。
次年度からは、もう少しいろいろな思惑をのせてカリキュラム改訂する予定ですが、
それで100点満点になれば良いと考えています。
対話式算数のカリキュラム・教材は、他塾のカリキュラム・教材にくらべて、
4年生は難しいと言われます。
5年生はやや難しいと言われる場合があります。
6年生は終了が11月なので(もっと早めに終わらせることも可能)、他塾の方が難しいと思います。
簡単にまとめると、4年生のときは、対話式算数の方が難しくてリードしていますが、
いつの間にか追いこされるというわけです。
このように書くと、もしかしたら「最初は軽くてそのあとペースを上げた方が良い」ような感じがしますが、
ペースを上げるときに脱落者が相当出ます。
イメージで言うと、マラソンで5㎞・15分で走り続ければ2時間6分台になりますが、
初め、5㎞・16分のペースで走ってしまうと、後半の疲れている状態でペースを上げなければならず、
多くの選手が、結局2時間10分以上の平凡なタイムになってしまいます。
そうならないように、タイムを重視するレースではペースメーカーの人がいますよね。
例えばサピックスならば、5年生の2学期でいきなり速くなったり、6年生の夏期講習でいきなり難しくなったりします。
そんなに変わるなら、もう少し早い段階から均しておけばいいのにと思ってしまいます。
初めのペースがゆったりしていると、そのあと大変になると考えた方が良いです。
ではどうすれば良いかと言えば、簡単なことで、
4年生の間にできるだけ頑張ってアドバンテージをつくるということです。
息切れしてしまうほどのペースは絶対に避けた方が良いですが、少しの背伸びはした方が良いです。
4年生だけど余裕なんてないと思われる方もいると思いますが、それは勘違いの場合があります。
難しい問題に悩んでいる勉強のウェートが大きくて、そのために余裕がない場合があります。
そういう問題にはチャレンジせずに、やりやすい問題でアドバンテージをつくります。
先取り学習もありかもしれませんが、私の印象としては、先取りしてもいつかは追いつかれると思っています。
効果があるのは、特定単元を集中的に勉強することか、難しい問題に取り組み、しっかり解説を理解していく勉強です。
前職で、私が入社したころ、4年生の上のクラスでは平常授業の2倍の時間をかけて惨いほどのハイレベルな問題をやっていました。
先取りも少々はあったと思いますが、とにかく難問でした。
私は研修という立場でうしろで授業見学をしていただけですが、理解できずに辛そうな子が多かったです。
算数に慣れていない算数講師が適当に難しそうな問題を選んで教材にしたそうです。
しかし、その学年の最上位クラスはとても優秀で合格率も高かったです。
四谷や日能研の模試で、算数以外のクラス平均偏差値は52~60くらいだったことを考えると、
算数が圧倒的に強かったといえます。
いまの時代は理社も重要なのでそんな芸当はありえませんので、想い出話に過ぎませんが、
4年生のときに十分以上に鍛えた算数力で一段高いステージに立てる証明にはなっていると思います。
塾のテキストを順調にこなしていて、これで十分と思われている方も多いと思いますが、
ハイペースになったときについて行けるかどうかは予測できないと思います。
そのリスク回避として、可能な限り4年生の間に鍛えていくという方針はいかがでしょうか?
算数教材塾・探求では、4年生にお薦め教材は
「集中図形」、「集中場合の数」、「グランプリ算数」の3点です。
前述の通り、特定単元をしっかり鍛えて長い目で見て武器にしたいということでしたら、集中図形は最適です。
私の格言みたいなものですが「図形は裏切りません」
難しい問題を取り組みたいということでしたら、グランプリ算数は最適です。
解説が対話式なので、しっかり授業を受けているのと同じ効果があります。
また、それとは別に、難問を学習し、直接教えてもらいたいという場合にはスカイプで解説いたします。
1週間で2問ほど問題を出し、その2問の解説をするくらいですと、
問題を家で解けば、スカイプでの解説は30分もかかりませんので、
1週間に2500円くらいになり、1ヶ月1万円です。
万が一と言っては失礼ですが、2問とも正解になれば指導時間は5分以内になるので、1週間500円です。
難関校に受かる生徒さんは、何か秘密がある場合があります。
その1つとして、4年生の余裕のある時期に、特別な学習をしていることが考えられます。
みんなと同じように塾に行っていれば大丈夫とは考えずに、
できるだけ背伸びしようと考えた方が、結果として上手く行くと思います。