家庭教師は高額です。
サラリーマンで、残業なしで考えると、時給2500円で年収500万円になり、時給5000円で年収1000万円になります。
学習塾の塾講師の平均年収などから考えると、時給2500円くらいで家庭教師をやってくれてもよさそうですが、そうは問屋が卸しません。
家庭教師は基本的に午前中に仕事ができませんので、そこで収益を上げられない分、夕方からの業務で帳尻を合わせるしかありません。
時給3000円くらいで生徒募集をしている人を見ると、親の援助を受けている学生か、資産家か、宝くじでも当たったのかと思ってしまいます。
このような高額を支払ってまで家庭教師を利用するのであれば、効果がなければ割に合いません。
本当に効果があるんだったらやるんだけど…
というところまでいっても、そこで検討終了という方もいらっしゃると思います。
例えば、子供に野球を教える父親がいるとします。
投げ方の矯正、打ち方の矯正、投げ込み、素振り、走り込み、筋トレで体力アップ
これを毎日チェックすれば、少なくとも普通の中学校の野球までは立派に活躍できるでしょう。
強豪校の高校でレギュラーになれるかどうかは、その子の資質と、親の指導力の和が相当なレベルにいかないと不可能でしょう。
勉強も同じようなものです。
開成に行きたい、桜蔭に行きたいという場合は、お子様の資質と、指導力の和が相当なレベルでなければ難しいです。
いるかどうか分かりませんが、神がかり的なカリスマ家庭教師でも、だれでも開成まで合格させられるというものではありません。
しかし、良い指導が加われば、あるレベルまでは成績が上がるのは当然のことです。
家庭教師で元を取るという表現は正しいかどうか分かりませんが、依頼して良かったと思う方は多いと思います。
どんな家庭教師でも成績はあるレベルまで上がるかといえば、そんなことはありません。
良い指導が加わっていない=時間も浪費という場合があるからです。
どうやったら担当生徒の学力は向上するかを真剣に考えている講師でなければ、
どんなベテランでも、どんな高学歴な講師でも成績は上がらないでしょう。
真剣に考えている講師でも、ピントがズレていて、お子様がプラスに転じていかない場合もあります。
ということで、ときどきババをひくことはありますが、ババさえひかなければ、成績の上乗せはあります。
今回は外れをひかない方法のブログではありません。
「対話式スカイプ」は外れと思われないように指導しますと言うにとどめます。
ところで、どうして家庭教師をつける必要があるのでしょうか?
学力を高めるためというのは答えにはなっていません。
授業で聞き逃しがあり、吸収力不足だからです。
他の教科ならばテキストを見たりして補うことはできますが、
算数のような積み重ねの科目は授業で不足したことを補うのは難しいです。
家で淡々と書かれている解説をしっかり見てもなかなか伸びないのは自分自身の力で補うことが難しいからです。
私の塾講師時代は、一クラス20~30人の生徒さんがいましたが、
「全員の成績を極限まで上げた!」などとは恐れ多くて言えません。
集団授業をやっていると、教える側が思っているほど、しっかり聞いてくれている生徒さんばかりではありません。
よく言われる「頷く生徒は聞いていない」というように、聞いているように見えて、実は聞いていないという場合もあります。
聞いていないことを想定して、教え込んでいくと、飲み込みが早く吸収している生徒さんは飽き飽きです。
どのあたりを妥協点にするかということで授業を進めていくしかありません。
家庭教師のように1対1ならば、妥協点などというものはありません。
その子が理解できていれば、さらに奥深く進み、理解できていなければ、ゆっくり丁寧に説明するだけです。
頷く生徒さんでも、常に対話をしている訳なので、「頷いていたのに実は分かっていないの?」ということもありません。
家庭教師をやっていると、「いままで教わった塾講師よりも分かりやすい」と褒められることが多いですが、
それは私の力量があるからではありません。
その子専用に指導するからというだけのことです。
先日、スカイプ指導で、立体の切断を扱いました。
生徒さんが「塾の先生から必ずできる方法を教わりました!」と豪語していました。
そこで、念のため、その方法を聞いてみると、大事なことが抜けているのです。
「○○は言われなかったの?」と聞いたところ、
「あっ、そう教わりました」と返ってきました。
このことからも分かりますように、塾ではちゃんとした指導は受けているわけです。
しかし、今回、私が念のためにという姿勢で確認しなければ、○○がすーっと抜けていくと思います。
吸収力不足というのはこういうことです。
現在塾に通っていて伸び悩んでいる子は、それを繰り返した結果です。
授業を聴いていないというよりも、分かったつもりにはなっていたけど重要なことが定着していなかったということです。
1対1で重要なことを再確認し1つ1つ定着させていけば、比較的すぐに成績が上げります。
重要なことが分かっていて、定着させられる講師ならば、効果は表れるはずです。
話がかなり変わりますが、クルマの話です。
私はホンダ車が好きで、昨年発売したS660を欲しいと思っていました。
発売する1年くらい前からディーラーマンに予約の仕方を聞きましたが、
まだ受け付けていないとのことだったので、正式に予約を開始したら教えて欲しいと伝えました。
2ちゃん情報では、予約金払ったとか、○○県予約第一号とか胡散臭い書き込みが多かったですが、
それが真実で予約しなかった人は納車が遅れるのであれば買わないだけと決めて静観していました。
蓋を開けてみると、新車発表があったときには、既に予約殺到で納車1年待ちなどと言われていました。
水面下で熱意のある人に優先的に販売する方針なのでしょう。
(それに対してマツダのフェアさに溜め息は出ましたが…)
欲しいと思ったときには、周りは関係なく全力で手に入れる必要があると学びました。
負け惜しみではなく、本当に、公式アナウンスで買えないのなら買わないと思っていたので、根に持っているとかではありませんが、
競争とはこういうものなんだと改めて思いました。
買いものだけでなく、行政サービスにしても、なにかとこちらが動かないと享受できません。
話を戻します。
塾講師は、担当の生徒さんが家庭教師をつけているか、個別指導に行っているか、他塾と併用しているかははっきりとは分かりません。
そういう情報を伝えてくださるご家庭もありますが、そうでないご家庭もあります。
「ライバルに手の内を見せない」「塾講師にも言う必要はない(塾に言うとかえってマイナス)」
ということだと思います。
問題ありならば塾から何か言ってきてくれるだろうと待ちの姿勢だったり、みんなはどうしているんだろうと周りを見ながら作戦を立てると、
私のホンダ車購入作戦と同じように失敗する可能性があります。
周りと同じことをしていても勝てない!
この言葉は100%正しいとは思いませんが、このような感覚も必要だと思います。
スカイプ指導のご検討をよろしくお願いいたします。