計算ミスっておかしい言葉のような気がします

GWに突入しています。

2日休みを取れば10連休と言われていますが、10連休の方は多いのでしょうか?

算数教材塾・探求は5月2日だけ休みをいただき、

それ以外は通常運転で教材作成にいそしんでおります。

 

特に公立中進学者向け教材(もっとも深く学べる算数)の作成に力を入れています。

一からの作成なので改めて感じますが、2012年頃よりも、確実に教材作成力が上がったと手前味噌ながら思っています。

それが完成したら、対話式算数も大幅に改訂したくなってきました。

 

もっとも深く学べる算数は、各ページに1つはイラストを載せようという計画で、イラスト多めにして魅力アップを目指しています。

読んで良し、解いて良し、見て良しの教材は、唯一無二なのではないでしょうか。

5月中旬にはサンプル版が完成すると思います。

 

前置きが長くなりましたが、本題はいまの話とはまったく関係がありません。

さて、3月下旬からプロ野球が始まりました。

賭博問題があり、いったいどうなることかと思いましたが、普通に消化しています。

私は野球は見る専門ですが、職業柄、常に確率で考えてしまいます。

 

「ノーアウト1塁で、バントをする」

定番の作戦です。

バントをしないと、わざわざテレビの解説者やアナウンサーは

やって当然と言わんばかりに、「バントはしません!」と言います。

 

「バントの成功率」、「バントをしなくても進塁打を打つ確率」、「次の打者のヒットの確率」、「守備体系」

いろいろなことを考えると、

バントをするのはアウトカウントを増やすわけでもあり、

私は良い作戦のような気がしません。

もちろん時と場合によりますが、悪い作戦のときの方が多いと思います。

 

そもそもバントの構えがなってない選手もいます。

「こんな構えじゃ、決まるわけないよ!」

そう思うと、かなりの高確率で失敗します。

それはそうです。

構えの基本ができていないわけですから。

プロの投手が投げる「本格的なバントをしにくいボール」がくるわけなので、構えも重要です。

 

前置きがまたもや長くなりましたが、いよいよ本題です。

今回のブログのタイトルと、野球のバントが結びついていますでしょうか?

 

核心を突く前にやや回り道をします。

模擬試験で計算が3問くらいでると思います。

1問6点で合計25問で150点満点のテストだとします。

計算で配点18点あります。

2つ計算ミスをしたとします。

12点低くなります。

得点次第ですが、12点変わると偏差値で8~10くらい変わるのではないでしょうか?

 

例えば、

偏差値54だと、「まあ、マシな方かな~」と思うのに対し、

偏差値46だと、「ダメダメだ…」

天国と地獄までは言い過ぎですが、それに近いくらい感想が異なるのではないでしょうか?

偏差値10の差はとてつもなく大きいです。

 

自信を持って取り組んでいくのと自信がない状態で取り組んでいくのでは、数ヶ月くらいで大きな差が生じると思います。

数字の持つ魔力と言いますか、重みです。

できるなら、可能な限り高い偏差値を獲りたいところです。

 

少し戻ります。

計算ミスで12点失ったとしたときに、どう思うでしょうか?

「あ~も~馬鹿~実力的には(ミスがなければ)偏差値○○だよ!」

そうとらえる保護者様やお子様は多いと思います。

そこに異を唱えたくなるケースがあります。

 

上記のバントと一緒です。

単なるバントミスではなく、「この構えじゃ、できないのが普通でしょ?」

これと同じように、計算ミスではなく、「この解き方じゃ、計算間違えするのが普通でしょ?」

こういう感想を持ってしまうことが多々あります。

 

やるべきことをしっかりやっている上で、

「そういうミスはたまにはあるよね!」

これなら、計算ミスと言えます。

 

しかし、「理にかなった方法で解かない」、「変な数字が出てきても違和感なく確認しない」

これで計算ミスと片付けて欲しくはないです。

計算の実力が足りないと捉えて欲しいです。

 

計算の実力があるのとないのでは、平均偏差値5以上の差がつくと言っても言い過ぎではありません。

前述の自信の有無を加味すれば、偏差値5以上どころかもっとかもしれません。

 

プロ野球選手のバントは、コーチも指導しているはずですが、構えがなかなか直らない選手がいます。

しかし、それは気持ちは分かります。

怖いからです。

バントは本当に怖いと、プロ野球解説者がたまに言います。

しっかり構えなければならないのに、恐怖心が上回ってカラダがいうことをきかないのでしょう。

そこが計算問題とは全く異なるところです。

 

計算問題は恐怖はありません。

心がければ、だれでも理にかなった方法で計算できます。

理にかなった方法が分からなければ、塾の先生に聞いてください。

「この解き方だと計算ミスをしやすいですか?」

十分経験のあるプロ講師ならば欠点と修正ポイントを教えてくれるはずです。

 

そして、計算で間違えなくなると、さらにプラスがあります。

書き方によって、正答率が上がるということが身に染みて分かると、

他の単元でもそういう意識で取り組むからです。

 

簡単な問題ならどんなスタイルでも解けますし、難しい問題になると、どんなにがんばっても解けないかもしれません。

しかし、差のつくほど良いレベルの問題ならば、書き方によって正答率が変わります。

 

「こう書いたら解ける!」

そういう感覚をつかむと、1つ壁を越えたことになります。

 

たかが計算というように軽くとらえてしまうこともあるかもしれませんが、

必然のミスなのか、偶然のミスなのかをしっかり把握し、

必然のミスならば、計算の実力を上げ、それを他の単元に繋げていくと良いと思います。

 

算数教材塾・探求は何回も書いていますが、トーナメント式をお薦めしています。

理にかなった方法は他にも何通りもありますので、これじゃなければダメ!とは思っていませんが、

現在、理にかなった方法を定着させていないのならば、

トーナメント式は、書く量が減り、見やすく快適に解くことができ、結果としてミスが減ります。

 

計算が奥の深い単元とは思いませんが、少々の深みはありますので、少々こだわると良いと思います。