前回はサピックス新5年生向けに対話式算数TypeSの宣伝ブログでした。
今回は第2弾として、新6年生向けの対話式算数TypeSの宣伝ブログです。
申し訳ございませんが、まだまだ続きます。
ご了承願います。
では始めます。
問題を解けば解くほど力がつくと思っている方が多いです。
これは保護者様だけでなく塾講師も同じです。
そうでなければ、あんな量の課題を出すわけがありません。
しかし、サピックスのひと学年が5000人だとしたら、3000人以上は解いているわりにはできません。
4000人と言ってもいいかもしれません。
解いても解いてもこぼれていくようです。
塾側はそんなことは織り込み済みです。
何割かの塾生が解いて力をつけていることが分かっています。
そういう生徒が一定数いるから、それを良しとして、多量の課題を出しています。
力になっていない塾生にとってはたまったものではありませんが、塾とはそういうものです。
相談しても「問題を解いてください」としか言われないと思います。
しかし、その塾講師も「授業をしっかり聴いて、それを理解したらたくさん問題を解いてください」と言っているはずです。
塾でしっかり聴いて、きちんと理解していることが前提になっているので、たくさんの課題は出すし、解いてくださいというアドバイスをしています。
しかし解いても力になっていない大多数の生徒さんは授業中の理解が甘いです。
サボっているわけでも集中していないわけでなくても、高度なので完璧に理解できないのです。
家で理解の補充ができていたらいいのですが、答えを出すことに意識が向くと、理解不十分のまま日々を過ごすことになります。
多量の問題を解く前に、授業内容の理解を高める必要があります。
塾でそれができないのならば、家で再度授業内容の理解をするべきです。
問題を解くよりも、授業の理解を重視する姿勢が大切です。
逆に言えば、しっかり理解できれば、そんなたくさんの問題を解く必要なんてありません。
宿題をほとんどしなくてもできる子はできますし、6年生から受験勉強を始めてもトップ校に合格する子がいるのはその証明です。
「あの子はものが違うから」と片付けがちですが、理解できるから問題を解かなくても得点力があると捉えることもできます。
特に女子は問題を解くよりも解説を読んで理解する時間を多めにとると良いと思います。
いままでなぜか女子クラスを担当することが多かったので、女子の算数力についてはかなり詳しいと自負しています。
宿題をやるとか、ノートをとるとか、そのような基本動作は真面目な子が多いですが、
問題を解くときは実はいい加減な子が多いです。
適当に角度を決めたり、長さを決めたり、何倍かと決めつけたり、異なる比をたしたり、……
書いていくとキリがないほどです。
一概に男女というとそれにあてはまらないケースもありますが、
私の経験ではそのような傾向があると思っています。
条件をつなげていって筋道正しく解いていくことができなければ、たくさんの問題を解いても効果は低いでしょう。
女子は問題を解くことをものともせずに粘り強く立ち向かうタイプが多いですが、学習効果を考えれば、それは得策ではない場合があります。
ここでひさしぶりにクルマネタです。
高速道路で何百キロと走ってもサーキットでタイムは上がりません。
サーキットを何百周走っても、慣れるにしたがい、ある程度タイムは上がりますが頭打ちがあります。
タイムを上げるには理論が大切です。
よく「クルマは物理」といわれますが、タイムを上げるときには物理の理論を忠実に守っていく必要があります。
恐怖心が邪魔をしたり、器用さも関係がありますが、最も重要なのは物理学です。
これは問題を解くのとほぼ同じです。
解いても解いても理論が間違っていたらまったく意味がありません。
正しい解き方、書き方が備わっていないと有効とは言えません。
問題を解く量を減らし、その分、理解に充てる
こんなことを6年生の秋に言っていたら、笑われてしまいます。
これは6年の夏前までにやらなければならないことです。
夏休みは、夏期講習でゲリラ豪雨さながらの多量の問題が降り注いできます。
それの処理だけで精一杯です。
解説をじっくり読めるのはいまから半年間だけです。
2学期になったときに「根本のところが分かっていないな…」という感想を持たれるようならばそのあとは修羅場です。
急がば回れという言葉がピッタリかもしれません。
入試の得点力を高めたいならば、問題を解くなを標語に掲げたいくらいです。
対話式算数TypeSの6年用は語り式です。
授業で説明しているような言葉遣いですが、授業よりも詳しく解説されています。
授業でそのくらい詳しく解説したら、授業時間大延長です。
1問1問解説をしっかり読み、仕組みや、どうしてその解き方でできるのかを理解し、解き方を参考に自分の解き方を確立させる。
デイリーチェックテストに合わせて勉強してもいいですが、少々遅れても動じずに丁寧に学習することが大切です。
詳しい解説書は持っていて無駄になることはありませんし、害になることもありません。
デイリーサポートの解説は「なんでこんなに試練を与えるの?」と思ってしまうようなものです。
筑駒、開成、桜蔭に楽々受かる子は、鍛錬の意味であのくらいの解説書でもいいのかもしれませんが、
ほとんどのお子様はあの解説が役立っているとは思えません。
解説に頼らずに授業を聴くようにするためなんていうのは理想論です。
その理想論のために成績が伸び悩んでしまっているとしたら残念すぎます。
お子様に合っている解説書があった方が絶対にいいです。
あの解説で問題なく、さらに解くだけで力をつけている!と絶対的な自信を持っている方ならば対話式算数TypeSをお勧めしませんが、
サピックスひと学年で3000人以上の方にはお役に立てるはずです。
ご検討の程よろしくお願いいたします。