典型題がいまだに出来ない場合

不正解の理由

 

スカイプ指導では、過去問や模試の答案を見せてもらいます。

不正解の問題や未解答の問題は、

  • 捻りのある問題に対応できていない
  • 難しくて解き進められない
  • 典型題なのにできていない
  • 計算ミスや条件読み間違いのミスをしている
  • 都合よく適当に解釈している

こういったケースです。

 

当然すぎて書くまでのこともないと思います。

どれが多いかは、お子様によって異なりますが、

できなかったから復習!解き直し!ではなく、

上の5項目それぞれについて対策を分ける必要があります。

今回のブログは表題通り、典型題なのにできていない受験生向けです。

 

偏差値と典型題の強さは比例してはいない

 

典型題ができないというと、低偏差値の受験生を想像しますが、そうでもありません。

あるレベルまでの典型題はできるけど、少々応用になるとできない場合は

偏差値は低目でも典型題はできていることになります。

逆に応用力があり高い偏差値を取っているけど、これまだ身についていないの?

と思ってしまうこともあります。

 

上の5項目の中では典型題を強くするのが最も楽です。

典型題が身についていない生徒さんには、特に伸び代があると言いたくなります。

塾講師から伸び代があると言われている場合は、

それが口癖の場合もありますが、典型題を強くしてくださいという意味です。

 

典型題にどう取り組んでいくか

 

では、本題です。

どうしたら典型題に強くなるのでしょうか?

たくさん解きまくってもダメでしょう。

類題を連続で10問解いても実戦力にならない場合もあります。

 

単元別の学習の1番の弱点はどういう問題がくるか分かっていることです。

この問題はつるかめ算を利用するよ!と事前に言われていたら、

問題を解く受験生は、どうやってつるかめ算を利用できるのかということを考えます。

入試のときにはそういう神のお告げはありませんので、頭の使い方が根本的に異なります。

 

では、日を空けて学習すればいいのかというと、入試まで近すぎます。

1ヶ月後に1回、そしてもう1ヶ月後に1回やるといいでしょうなんてやっていたら、入試が終わってしまいます。

冗談にもならない話です。

 

これではお手上げということになってしまいそうですが、

残された方法は一発で仕留めることです。

反復もせずにです。

 

具体的ではないアドバイスが多いなぁ…

 

能力が高くて吸収力は抜群のお子様が今回一発で仕留めるというのは難しくありませんが、

6年生のこの時期に典型題ができていないということは、いままでの普通の学習で身につかなかったのです。

 

よく塾講師のブログなどで、

「これからの学習は、弱いところをテキストを戻ってやる」

という一見セオリー通りの文章を見ます。

 

これは身についていない典型題をしっかり身につけるという意味で書かれていると思いますが、

いままで身につかなかったものが、どうして今回学習すればできるようになるのでしょう?

精神年齢も発達し、論理力、理解力も上がっていますので、いままでよりは身につきやすいとは言えると思います。

 

実際に、いままで苦労していた単元を学習した際に、「あれっ、簡単に分かった!?」となる受験生も多いです。

でも、必ず身につけられるとは限りません。

 

身につけられる可能性を高めるためには、いままでとやり方を変える必要があります。

同じようにやっていては、入試の後に「○○をしっかり身につけていたらな…」となってしまいます。

入試の後は、ミスをした問題、見たことのある問題ができなければ、より動揺します。

精神を乱し、泣き出してしまうかもしれません。

 

それを防ぐ方法の1つが、見たことのある典型題を確実に解くということです。

 

算数は流れに乗れるかがポイント

 

典型題を解くときは、流れを理解しその流れに乗って解いていく必要があります。

つるかめ算の弁償系の問題ならば、

まず、もし全部○○ならばこうなって、そのときの差は○○で、

1つ変えるごとに差はこうなるから、いくつ変えればいい

というように流れに乗ります。

 

やや脱線しますが、弁償系の問題の解き方はつるかめ算だけではなく、

平均算、過不足算の応用にも使えますので、

典型題をしっかり理解することで応用力を高められます。

応用問題の練習で頭打ちになっている場合は、案外、典型題の理解が不足していることに起因しています。

 

声を出しながら解く

 

もったいぶっていても仕方がありませんので、典型題の練習の仕方を書きます。

理科や社会は覚えるときに、目で見て、手を動かし、声に出し、というように3つの動作を同時に行います。

理由はその方が覚えやすいからです。

 

それならば算数も同じなのではないでしょうか?

前回のブログでも書きましたが、算数は問題を解くという意識が強くなるので、

国語や社会や理科の生物などとは別物と考えがちですが、身につけるということは同じです。

それならば問題を解くときに声を出して流れに乗っていくのはいかがでしょうか?

 

数字を声に出してもほとんど意味がありません。

書きながら、日本語となる流れの部分を声に出して解いていく

 

解説を見てそれで納得!で終わりではなく、

すぐに自分でしっかり図や表や式を書きながら声に出して解いていく勉強です。

面積図をかくときは、「たてを1分あたりの量にしたいから横は○○で~」などと

声に出していくと理解が深まり、応用力が磨かれると思います。

これは机上の空論ではありません。

 

できる子の多くがぶつぶつ呟きながら解いていますし、

私も子供の頃、大声を出し(汗)ながら解いていました。

 

塾の自習教室ではそんなことはできませんが、自宅で落ち着いた空間であればそういう勉強も可能です。

典型題とはいえ、入試までに何回も出てくるわけではありません。

もうこれでラストかもしれません。

ここで仕留めておかなければなりません。

このような学習もありますので、お役に立てれば幸いです。

 

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