低学年向けの話です。
算数に興味を持つか持たないかの話なので、5~10歳くらいが対象です。
クルマのナンバーで10を作る?
世間ではクルマのナンバーなどで10を作ると良いなんてことが言われていますが、
それってどうなのでしょう。
小学1年生でたし算、ひき算を習いたてならば楽しめるかもしれませんが、
かけ算を使わないと10は作れない場合が多いです。
かけ算を習って、四則演算のルールが身についた頃には、
10を作る行為が、それほど楽しいと思えないような気がします。
そもそも1188と7777とか2525とか希望ナンバー制だと
かけ算わり算を駆使しても解なしの車が街に溢れていませんでしょうか?
私のマイカーも2000なので2か0しかつくれません(笑)
しかし、これで興味を持ってもらえるなら素晴らしいです。
やってみない手はありませんが、期待値は低目が良いと思います。
能力開発グッズって効果ある?
パズルや積み木などの算数思考系グッズは、効果は疑わしいです。
製作サイドが、ビジネスチャンスとして作っているので、学習効果の実績は分かりません。
もし本当に実績があれば、全国の幼稚園や公立小学校で導入されるかもしれませんが
そういう話はありますでしょうか?
クルマのオプションパーツ(ディーラーで買えないもの)などは、
某掲示板でよく、
「効果があれば大手自動車メーカーで採用されるのに、採用されていないから効果無し」
とわけの分からないことを書く人がいますが、
コストの問題、
様々な趣向のユーザーにみな程よく満足してもらえる仕様を目指しているので、
クルマ業界と教育業界では根本的にちがいます。
その視点で見ると、クルマのオプションパーツと、中学入試の受験勉強は似ているかもしれません。
失うものもあるけど、のめり込んでいくところは同じです。
算数の低学年向け能力開発グッズは、学校教育で取り入れられても本物というわけでもありません。
統計的に、それを使用したグループにどういう効果があったのかが大切です。
それがないのなら、効果も疑わしいと思います。
ピーターフランクルとか、ビッグネームを添えて箔を付けているところがなんとも胡散臭いと思ってしまいます。
言い遅れましたが、算数に興味のある子は能力開発グッズがかなりの高確率で楽しめると思います。
その意味では、意味のある商品だと思います。
クルマのナンバーで10を作ることも同じです。
計算好きの少年少女なら楽しめるかもしれません。
しかし、あまり算数に興味のない子を、能力開発グッズで一躍算数好きにするということが難しいと思うのです。
このブログは、算数に興味のないお子様に、興味を持たせるようなものというテーマで書いていますので、
それをご了承願います。
ダイエット運動器具は、ナイスバディーの女性や筋肉モリモリの男性が写真に写っていることが多いですが、
その人たちがそれを使って効果を出したわけではありません。
それくらいの感覚で取り入れると良いと思います。
私が算数に興味を持った理由
自動車ナンバーで10を作るのもダメ、市販の能力開発グッズもダメと書き放題でここまできましたが、
1つ効果のありそうな例を挙げます。
先日、ぼんやりしながら、ふと、どうして私が算数を好きになったのかを考えてみました。
公文のAとBを3回くり返したから?
あれは、算数が好きだったから、自分で始めたいと言ったわけです。
3回くり返して力は付いたと思いますが、公文のおかげで算数に興味を持ったわけではありません。
数字自体は好きでも嫌いでもありません。
漢字は象形文字などは面白いと思いますが、数字で面白いとは…
計算自体は好きではなかったと思います。
しかし、計算は、ときには考え方で鮮やかになるところが良いと思います。
例えば、24×75を計算するときは、24÷4×3×100=1800と鮮やかにできます。
もっとも、この鮮やかさに魅力を感じるのは小学生の高学年での話だと思います。
では、低学年で引き込まれたものは何でしょう?
おそらく数字で表されるデータだと思います。
野球の打率、優勝までのマジックナンバー、競馬のオッズ(あっ、これは二十歳になってからですね)
販売シェア、上昇率、下落率、ジュースなどの濃度
このうち、いくつが低学年で興味があったのかは覚えていませんが、
数字から見えてくる世界を感じ取ることが刺激があったと思います。
このオレンジジュースは美味しいけど、何%?とか
カルピスは何分のいくつに希釈すると最もリーズナブルで美味しいとかもその類いです。
算数は遺伝?
算数好きのご家庭では、算数好きのお子様に成長する可能性が高く、遺伝、素質と言われますが、
私は環境の方が大きいと思っています。
家で、お父さんが数字のデータで楽しそうに語っているところにどっぷり漬かれば、
同じようにデータに興味を持つ可能性が高まります。
そうすると、自分でも計算してみたくなります。
私も、小学2年生で、野球の打率に興味を持ち、
3年生のときに親に打率の計算を教えてもらってからは計算しまくりました。
小さい数を大きい数で割ることにとても驚いた記憶はいまも残っています。
小3で割合の概念が遊びの中から身についたことになります。
人それぞれどういうきっかけがあるかは分かりませんが、数字で語り合う家庭環境が、お子様に好影響を与えそうです。
低学年のお子様を持たれると、どういう教育グッズを与えるかお迷いになると思いますが、
それ以上に大切なことは、大人がどういう会話をしているかによると思います。
個人的な経験からは、個数や本数などの数字ではなく、
何倍、何%などの比較、割合が頻繁に会話に現れる環境が良いと思います。
あくまでも個人的な一例ですが、あまり言い伝えられていない内容ですので、
恥ずかしながら書くことにしました。
なにかしらお役に立てれば幸いです。