最近は羽振りがよくないので控えていますが、以前は趣味で、クルマでサーキット走っていました。
テクニックも必要ですが、お金をかければかけるほどクルマは速くなります。
エアコン取っ払い、内装取っ払い、太いハイグリップタイヤを履き、脚を代え、GTウイングをつけ、触媒外し、過給器をつけたらかなり速くなります。
クルマにもよりますが、改造費300万も出せば、相当速くなります。
それだけお金をかけてスーパーマシンにして楽しんでもいいですが、速さにこだわらなければ、もっとローコストでも楽しめます(ブレーキと追加メーターで10万円程度)
クルマのことをよく知らない方でもいまのお話しはイメージが湧くのではないでしょうか。
クルマブログに変わってしまったわけではありません。
クルマは目指す方向によってお金のかけ方はいろいろですが、中学受験の勉強は、どの学校を目指していてもお金のかけ方はほとんど変わりません。
冷静に考えればとてもおかしなことです。
先日、四谷大塚の入試報告会でいただいた結果偏差値表をしっかり見ました。
公立中高一貫校はかなり上の位置にいます。
50偏差値で見ると、県千葉の偏差値60(女子は62)を筆頭に、偏差値50~57にひしめいています。
こういうのを見ると、つい未来を予測してしまう癖があるのですが、これより低い私立中は大丈夫か?と考えてしまいます。
少子化の影響もあり、公立中高一貫校より人気のない私立中はこれからどんどん入試問題もやさしくなり入りやすくなるのではないでしょうか。
そのゾーンの学校では、すでに入試問題もやさしくなりつつありますし。
だとしたら、4年生から中学入試の勉強を始める必要はあるのでしょうか?
もちろんあるに決まっています。
大手塾では新小4(3年生2月)からカリキュラムが始まり、5年生から始めようとすると、負担がかなり大きいからです。
あれっ!?その理由って、
塾が小4から始まるため?
受験生の都合ではなく、進学塾の都合?
となるわけです。
進学塾の立場で言えば、小学1年生から通って欲しいくらいですから。
まぁ、それは青田買いの側面が大きいですが。
四谷50偏差値で、偏差値60以上の学校を目指すなら、小4から始めないとキツいと思います。
しかし、それ以下の中学校を目指すなら、上手くカリキュラムさえ組まれていたら小5から始めてもまったく問題ありません。
具体的な学校名を挙げると、芝、逗子開成、本郷、世田谷学園、頌栄、横浜共立、大妻、広尾学園、中央大横浜あたりを第一志望校にするのなら4年生から始めなければいけないわけではありません。
進学塾の最下位クラスを担当すると、1回やっているはずの導入からおさらいします。
いままで身についていないことを前提とします。
口の悪い講師は「あのクラスに○○は不毛だ~」と叫んでいますし。
つまり、5年生には、塾の4年生用の教材がちょうどいいわけです。
6年生には、塾の5年生用の教材がちょうどいいわけです。
誤解を恐れずにいうと、難関校を目指すお子様と1学年分の力が離れているわけです。
まさに5年生から、塾の4年生用教材を始めればピッタリではありませんか?
難関校を目指している方には、5年生から始めても大丈夫とは言いませんが、上記の学校あたりに行ければいいという場合には、新しい無理のないスタイルをご提案いたします。
4年生からハードに過ごした方が芝や頌栄に入りやすいと思われる方もいるかもしれませんが、5年生から始めても1つ1つ着実に消化していけば、ほとんど遜色のない力はつきます。
入試問題のレベルは下がりつつあるのも朗報です。
魅力ある学校に入りやすくなっているのは事実です。
抽象的にこういうことばかり書いてもお役に立ちませんので、具体的に書いていきます。
進学塾は、前述の通り小4スタートですが、4年生の1年間は自宅学習とします。
4年生
「計算練習」、「読書」、「漢字」、算数好きなら当塾の「小3グランプリ算数」
これだけでいいです。
あとは好きなだけ遊んでいいです。
親子の会話を充実させて下さい。
バラエティ番組ではなく、知的なものが溢れる空間がいいです。
ラッスンゴレライなんて見ていると、脳細胞が死んでいくような気がしませんか?(苦笑)
5年生
いよいよ新5年生です(小4の2月)。
いまさら大手塾に入るわけにはいきません。
1年の遅れがストレスになりますし、基礎が疎かになります。
個別指導は予算オーバーだと思います。
すると、やはり自宅学習になります。
算数は当塾の小4対話式算数をお薦めします。
小4という文字は気にしないで下さい。
Z会の小5前期分くらいまでの内容になっています。
4月スタートで翌年1月終了となっていますが、2月スタート、11月終了が望ましいです。
集中シリーズの小4集中図形は必修と言いたいです。
国理社は、Z会ではなく、四谷大塚の予習シリーズをお薦めします。
Z会の理科が4~6年の3年間カリキュラムですし、送られてくるので、自分の好き勝手にできないからです。
5年生の間は、予習シリーズ小4上下でいいです。
副教材として演習問題集があるといいと思います。
土日は野球とかサッカーも可能です。
その場合は、平日は一生懸命勉強して欲しいです。
6年生前期
いよいよ6年生です(小5の2月)。
算数は、12月から小5対話式算数をやっているはずなので引き続きやって下さい。
集中シリーズは、小5集中特殊算、小5集中図形、小5集中割合は必修と言いたいです。
国理社は予習シリーズ5年上です。
国語でハンディがあっても、他の3科目で挽回できるので、極端に弱い場合でなければスルーでいいです。
国語が弱いなら、他の3科目はその分、がんばる必要があるという意味です。
6年生夏
過去問はまだ早いです。
学校はないので、4教科少しペースを速めましょう。
旅行は行かない方がいいです。
プールも数回にしましょう。
祭りも1回にしましょう。
6年生後期
算数は小5対話式算数が11月に終わるはずですが、夏にペースを速めていたならばもう少し早く終わります。難関校でなければ、小4・小5の全96話で入試に通用します。
余裕があったら小6集中速さまで取り組みましょう。
国理社は予習シリーズ5年下を完結でいいです。
模試は3、4回受けましょう。偏差値45~55くらいを取れる模試がいいと思います。
過去問演習にも入ります。
模試や過去問演習の結果から、理科社会は必要に応じて予習シリーズ6年上を参照しましょう。
動画授業などを取り入れてもいいと思いますが、成績上昇効果はあまり変わらないと思います。
これで、時間的にも金銭的にも余裕で中学受験に臨めます。
まったくハンディはありませんし、この自学自習の力が、中学生以降も役に立つと思います。
ゆくゆくは、自分の力で切り開いていくわけですから。